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コラム

2011年8月2日

詩集『塩っ辛街道』を上梓

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司 茜さん
大和郡山市在住 1939年生まれ

故郷の若狭と奈良への想い、詩の面白さを伝えたい

司茜さんは、1939年東大阪市生まれ、福井県高浜町育ち、奈良県大和郡山市在住。昨年12月に3冊目となる詩集『塩っ辛街道』(思潮社)を上梓した。平城遷都1300年祭を機に、天平の時代から深いつながりのある故郷の若狭と奈良への想いを綴った30篇。主婦、妻、母、時には少女になり、様々に時を変えて語りかける。ゆったりとした独自の世界の広がりに、拉致問題、原子炉事故、ゼネコン汚職などが織り込まれていて、全国紙、共同通信を通じて各地方紙の詩集評にも取り上げられている。

30年ほど前、新聞社の見習い記者のアルバイトを始めた。怒られてばかりだったが、そこで文章を書く面白さに目覚めた。書くことに対して度胸もついた。親の介護のために長くは続かなかったが、介護が終わり子どもが巣立ったのを機に、もう一度書くことを学ぼうと、大阪文学学校に入学した。52歳だった。
翌年、司茜のペンネームで応募した、お水取りからヒントを得た一編の詩「若狭に想う」が第四回日本海文学大賞を受賞。受賞作を含んだ詩集『若狭に想う』も完成した。「詩作が性格にあっていたのでしょうね。書きだしてからはついていました」と振り返る。

「書くことで自分の腹立たしい想いをぶつけてきた」というが、「物を書いていると先の先が見える」と冷静な面も。自分が社会とどう向き合っているのか、自分の言葉で意見を主張する責任と面白みを感じながら詩作を続けた。2002年には2作目の詩集『番傘くるくる』を上梓、2006年7月にはウーマンライフカルチャースクールで「詩のひろば」を開講した。何年も自分探しをしていた中で、「詩を書くことで前向きに生きられるようになった」と感じ始めていた頃だった。
十数名の熱心な受講生に恵まれ、共に切磋琢磨するなかで、伊藤静雄賞をはじめ徳島国民文化祭、静岡国民文化祭現代詩部門で入賞・入選するほど実力がついた。個々がスキルアップしたのを機に3年間で講座は終了したが、勉強会は今も続いている。この仲間たちとは今春、奈良から発信する伸びやかな同人誌『風鐸(ふうたく)』を創刊した。

「風景の中の一コマを切り取って言葉にする詩は、読む人にも様々に捉えられるのが嬉しい。詩の面白さを広く伝えていきたい」秋には奈良の志賀直哉旧居セミナーハウスや地元大和郡山市の図書館で講師を務めるなど、活躍の場は広がり、後進への指導も求められている。

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