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コラム

2011年8月5日

雇用の確保と市民文化の振興を両立

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齋藤光國さん 上野英則さん
神戸市立灘区民ホール館長 同ホールディレクター

文化資源が多く市民意識が高い灘区

アートと社会を結び、アートを通じて都市や地域コミュニティを活性化させるため、アートマネジメント学科を開設する大学も多い。
だが、その一方で、専門知識を活かせる職場は少なく、学生や学校関係者にとって就職先の確保は課題である。「それならいっそ、自分たちで働く場を創り出そう!」。そう決意し、立ち上がったのが、元神戸大学国際文化学部非常勤講師・齋藤光國さんと、元同大学大学院生の上野英則さん。
二人は2009年6月、合同会社「文化律灘」を設立し、大手総合ビル管理会社である日本管財と「日本管財・文化律灘共同企業体」を設立。同年月には、灘区民ホール(神戸市灘区岸地通1の1の1)の指定管理者に選任された。(指定期間は4年)
同ホールを選んだ理由を齋藤さんは、「人口約13万人の灘区は文化資源も多く、市民意識が高い」と話す。区内では音楽サークルやコミュニケーション活動も盛んで、「市民は都会生活の利便性と、住み心地の良い街を実感していると思う」という。
さらに区内には神戸大学など4つの大学もあり、子育て支援サークルや文化・芸術・NPO団体も多い。ホールは経験豊富な職員が平日は9時~21時まで常駐し、利用手続きや相談に応じている。
利用料や利便性も利用者の立場を第一に考えた。「ホールは利用の2カ月前の直前割引を導入しました。事前に申請していただければ、時間開館、飲食も可能で、ロビーの利用は無料です」(齋藤さん)

専門知識を活かし市民ホールを活性化

こうした利用者視点の柔軟な運営が共感を呼び、ロビーを使った催しや、市民自らが立案・出演する「東日本大震災障がい者救援チャリティコンサート」など、自主性に富んださまざまな催しが行われている。
市民による文化活動の広がりに、「社名につけた自分たちの思いが実を結びつつある」と話すのが、上野さんだ。自ら名付けた「文化律灘」の「律」には、「物事の法則」との意味があり、「文化を創りだす法則」との意味が込められている。
ホールの運営にあたり「大切なことは、市民にとってなくてはならない、使い勝手のいい施設」と口を揃える二人。成果を発表する場から情報を発信し、さらに交流を深め発展する場へー。市民の期待と注目はますます高まっている。

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