女を楽しくするニュースサイト「ウーマンライフ WEB 版」

  • facebook
  • twitter
  • line
  • rss

トピックス

2012年4月26日

西日本初の女性南部杜氏が守る伝統の日本酒

Pocket
LINEで送る

川石光佐さん 
灘菊酒造株式会社 3代目蔵元・杜氏

最良のパートナーの支えを得て杜氏・3代目蔵元の重責を担う

 明治43(1910)年創業の播磨地区を代表する酒造会社「灘菊酒造」(兵庫県姫路市)。その三代目蔵元で、日本三大杜氏の一つ・南部杜氏の資格を女性として西日本で初めて取得したのが、川石光佐(かわいし・みさ)さんです。
 川石さんが生涯の仕事として杜氏を初めて意識したのは、東京農業大学醸造学科3回生のとき。2週間の実習で訪れた栃木県の酒造会社で、自分と同じ蔵元の後継者が杜氏として酒づくりに取り組んでいる姿を見て、「衝撃を受けた」と言います。「その方が自分とあまり変わらない年齢だったこと、まして同じ蔵元でもあったことで、蔵元と杜氏、経営と酒づくりは別というそれまでの『常識』が根底から覆されたんです」

 毎年冬になると岩手県花巻市から仕込みに訪れていた南部杜氏の高齢化や日本酒を取り巻く状況の変化もあり、平成13(2001)年、灘菊酒造に入社した川石さんは南部杜氏に師事し、酒づくりを学びます。平成16(04)年からは杜氏として独り立ちし、初挑戦した平成22(10)年7月の南部杜氏の資格試験では全国26人の受験生のうち女性としてはただ一人、合格を果たしました。
 酒づくりは厳冬期の早朝から始まる厳しい仕事ですが、川石さんにとって何より心強いのが夫・裕二さんの理解と協力です。電機システム関係の企業を経営する裕二さんは、「家庭では何も要求せず、自分で何でもこなしてくれるタイプ」(笑・川石さん)。家事もどちらか手の空いている方が担当し、余計な気遣いや負担を感じることもなく、女性杜氏にとっては最大の理解者であり、最良のパートナーといえます。
 蔵元としての責任感と、杜氏としての技術と誇り。「灘菊でなければ」というお客様とパートナーの信頼に応えるべく、川石さんはきょうも伝統の日本酒づくりに取り組んでいます。

Pocket
LINEで送る