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2012年5月18日

おもちゃを通じて地域コミュニティ  ―なら・おおよどおもちゃ病院―

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奈良県大淀町
なら・おおよどおもちゃ病院

おもちゃは生き物。「修理」ではなく「治したい」子どもの心を大切に

 奈良県大淀町にある大淀町立児童センターでは、毎月第3土曜日に「なら・おおよどおもちゃ病院」が開院する。代表の鈴木秀夫さんは大阪市内に住んでいたが、定年を機に大淀に移住。大阪で暮らしていた頃から、住吉や阿倍野にあるおもちゃ病院で修理してきた。
 「直したりするのが好きなんですね。(以前の)ご近所さんに誘われて、おもちゃ病院を見学しに行ったその日にメンバーの登録をしていました」。ただ、奈良に越してきて「おもちゃ病院がなかったので、広めようかなと思いましてね」。

 2009年、同院を開設。当初は1人で行っていたが、ホームページなどをみた県内の有志が集まり、現在在籍する「ドクター」は7人。「基本的におもちゃ病院は地域の人たちで集まりますが、ひとりで始めましたし、他になかったですから、奈良市や五條市などから集まりました」。
 また、奈良市社会福祉協議会から要請を受け講習会を行い「なら おもちゃ病院」の開設にも携わった。以前から奈良市や橿原市などで行われるイベントに参加しているが、現在は「なら おもちゃ病院」とともに参加することが多い。
 「7月には大和高田市におもちゃ病院が開設されます。今後も広めていきたいです」。

 修理品として持ち込まれるのは、電池で動く電車のおもちゃやぬいぐるみ、ラジコンなどが多い。来院者は乳幼児から小学校3年生までの子どもや親が大半だが、年配者から修理を依頼されることもある。子どもが独立して孫ができ、遊びに来る。孫のために、仕舞っていた子どもたちのおもちゃを取り出してみると、動かない。修理しようという経緯だろう。「大阪の時にはあまりなかったです。地域性ですかね」。

 同おもちゃ病院で対応してきた件数は153件。そのなかで、鈴木さんの一番思い出深い出来事は?
 「ホームページをご覧になって、親御さんとお子さん2人が雪の日に山部郡からいらしたんです。あの時は感動しました」。使い捨ての時代。買い替えた方が楽だろう。しかし「子どもたちにとって、おもちゃは『生き物』。だから『修理』ではなく『治したい』という気持ちなんです」。そういった意識を育める環境で育つ子どもたちは、礼儀正しく好感が持てる子が多い。
「私たちも、ただ修理するのではなく、お子さんや親御さんと接し、会話しながら治したいと思っています。お子さんたちとお話ししたいですし、(子どもたちが)知らない人と話すきっかけになればと思います」。

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