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シネマ365日

2012年6月27日

ドラゴン・タトゥーの女 (2011年 ミステリー映画)

監督 デヴィッド・フィンチャー
出演 ダニエル・クレイグ/ルーニー・マーラ/クリストファ・プラマー

北欧版男女のホームズとワトスン

 スウェーデン発ミステリー。経済誌「ミレニアム」の記者ミカエル(ダニエル・クレイグ)は、大物実業家の不正を暴くが裏をかかれ、名誉毀損で有罪。雑誌は休刊に追い込まれるピンチに陥った。そこへスウェーデン経済界の大物一族のトップ、ヘンリック(クリストファ・プラマー)が調査を依頼する▼40年前に16歳で失踪した彼の娘ハリエットを探しだしてほしいというのだ。彼女はある日の晩餐に姿を現さず、そのまま行方不明となった。ヘンリックは最愛の娘が意味も理由も不明なまま失踪したことを突き止めたかった。広大な島を所有するスウェーデン財界の「華麗なる一族」の調査を進めるうち、ミカエルは血塗られた一族の過去にいきつく。雪と北海と森に閉ざされた北欧の閉鎖的な環境。しかも舞台は島という「密室」。デヴィッド・フィンチャー監督がヒットメーカーと認められた「セブン」「ファイトクラブ」「パニック・ルーム」の流れを組む、得意の密室系ミステリーです▼ミカエルが一族のだれにきいてもハリエットは殺されたのだという。殺される理由はしかし何か。ヘンリックから全面委任を受けて調査に当たるもののハリエットの伯父や叔母、一族の関係者は協力的とはいえない。妨害も露骨でミカエルは狙撃される。1人でこれ以上の情報収集はできないと、ミカエルは助手を依頼主に頼む。推薦されたのが「ドラゴン・タトゥーの女」天才的ハッカーのリスベット(ルーニー・マーラ)だ▼主役2人が合流するまでだいぶ時間がかかる。それまでまったく接点のないストーリーを歩むのだ。リスベットは幼少時父親から性的虐待を受け、後見人が必要な社会不適合者となった23歳。世間と接触を断ち、孤絶した部屋で1人コンピューターを操作、違法侵入で情報をつきとめ、依頼を受けた相手に提供する。彼女の社会復帰を支援する福祉カウンセラーは立場を悪用、彼女を習慣的にレイプする。リスベットは復讐に出る。彼の手足をしばりつけたあげく、胸に「わたしはレイプ魔のブタです」と刺青をいれ、自分がもう後見人を必要としない、社会適応者であると報告しろ、そして今後自分につきまとったら殺してやると脅し血祭りにあげる▼過去に傷を持つ男女2人が事件解決にコンビを組む。ホームズとワトソンの男女北欧版である。リスベットはこの事件に異常な関心を示し資料室に閉じこもり資料を照合、ついにハリエットの日記に記された聖書・レビ記にまつわる数字が、ロシア国境で未解決になっている連続猟奇殺人事件に関連することをつきとめる。このリスベットであるがピアスにモヒカン、背中にタトゥー、痩せこけた子供のような体格に落ち窪んだ眼、まっくろにマスカラで隈取った双眸はぬめぬめと底光りして、リスのごとく動きまわる姿は、お尻に細い長い尻尾をつけた小悪魔のよう。彼女を演じるルーニー・マーラはアメリカン・フットボールチーム、ニューヨーク・ジャイアンツ創始者のひ孫。父親は現副社長という富豪俳優だ。ニューヨーク大学卒業後「ソーシャル・ネットワーク」で注目を集める。素顔はふっくらとしたバラ色の頬の26歳▼事件を解決してからリスベットは、後見人に「友達ができたンだよ。もうわたし、社会不適合者じゃないよ」とうれしそうに報告する。ミカエルとはベッドは共にしたが、セックスの処理のみというあっさりした関係というか、それより殺したり殺されかけたり、命を的に調査を進めるうち、友情といっていい関係が2人にできていた。うれしいな。そこは23歳の女の子である。クリスマスを祝おうと、ラブレターとプレゼントをもってリスベットはお友達を訪問。でも彼には大人の恋人がいた。2人が腕を組んで出かける車の赤いテールランプを見送ったリスベットは、プレゼントを一顧だにせずごみばこに投げ込む。さて今後どうなる。第2作目が同じ主役2人で製作決定した。お楽しみとしましょう。