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2012年8月7日

季節のインテリア~「しつらい」って?

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奈良銘酒処もも太朗

 夏、すだれと風鈴で窓辺を飾る。冬は暖かな色のファブリックに替える。お正月には鏡餅、雛の節句には雛人形。四季折々に花を生ける・・・。ごく当たり前のように私たちが行っている、こうした慣習を「しつらい」と呼びます。 しつらいとは元々、平安時代、儀式に応じて調度品で室内を装飾した慣習を指していました。

日本のフリーな空間感覚と自然環境

 日本のしつらいの背景には、日本独特の事情があります。
まず家の造り。日本の家と外国の家とは、その造りに大きな違いがあります。外国では部屋がまずあり、その上に屋根を乗せるという形。対して日本では屋根をまず作るためすっぽりと空間ができ、その空間を仕切ることで部屋ができるのです。つまり、日本の家は外国の家と比べて空間感覚がとてもフリー。行事の時には障子を取り払い大空間を作ったり、ついたてでプライベートなスペースを設けたり、必要に応じて変化する特性があるのです。
 また日本には春夏秋冬の四季があり、自然の様相は大きく変化します。この差異が空間の使いわけを必要とし、同時に日本人の感性を育てたのでしょう。

床の間はしつらいの象徴

 しつらいの最も象徴的なものは、床の間です。掛け軸や書、花、陶器…日本が誇るアートがそこに凝縮され、四季や行事を表現します。しつらいという形の、こうした芸術が常に生活の中にある。それも日本文化の素晴らしさの一つでした。
 でも最近の住まいでは和室そのものが減り、床の間がないケースが増えているようです。残念なことではありますが、しつらいが時代の変化にも柔軟に対応するものだとしたら、これも仕方の無いことかもしれません。とはいえ、インテリアとしてしつらいの習慣はちゃんと引き継がれています。草花、カーテン、小物…季節や行事に応じたアイテムやカラーを取り入れ、我が家らしく演出する。そしてその演出を楽しいと感じる。それは立派に、現代のしつらいだと言えるでしょう。

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