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シネマ365日

2012年9月1日

プロメテウス (2012年 SF映画)

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自主防犯ボランティア団体「あっぷりけ戦隊!奈良まもりたい」 
代表・渡辺菜摘さん

エイリアン誕生秘話

 ギリシャ神話によれば人間を創造したのはプロメテウスだという一説もあるけどね。「人類の起源」なんて余計なキャッチがあったせいで戸惑ってしまったわ。制作費1億3000万ドルですよ。ざっと100億円以上でしょ。そのせいかどうか話がこみいっているので、大筋を理解する要素をいくつかあげると「エイリアン誕生秘話」「人類を創造した者がなぜ人類を滅ぼそうとするのか」。ヒロインはの答えを求めて再び遥かなる宇宙の旅にでるから、回答はまた続編で、ということだな▼映画のオープニングはこの世のものとも思えぬ激しく雄大な瀑布だ。そこは太古の地球。瀑布のかたわらに立っているのは白ムクのまがまがしい(どうみても癒し系ではない)人間のスタイルをした宇宙人だ。彼は黒い液体を飲みくだし、瀑布の中に身を投じ、細胞をばらばらに分解して水に溶解し、その水と共にDNAを地球の生態系に拡散する。やがて時代は2089年。エリザベス・ショウ博士(ノオミ・ラパス)とホロウェイ(ローガン・マーシャル=グリーン)は洞窟の古代遺跡で壁画に描かれた星座図を発見し、異星からの招待状だと判断する。ここに示された惑星に行けば人類の起源が判明するかもしれない。巨大企業ウェイランドがスポンサーとなり17人の科学者が調査チームを結成、「宇宙船プロメテウス」に搭乗。星座図の示す太陽系のある惑星に出発した。チームの中にはウェイランド社から派遣された女性監督官メレディス(シャーリーズ・セロン)と、アンドロイド、デヴィッド(マイケル・ファスペンダー)も同乗した▼めざす惑星に到着すると古代の遺跡のようなものがあった。同時につぎつぎ異変が生じた。ショウが妊娠した。胎児の発育は異常に早く、ショウは自分で手術室に入り胎児を取り出すと、人間とは似ても似つかぬ、奇怪な頭部をもつ白ヘビのような怪物が血まみれになって出現した。驚愕したショウは白ヘビを隔離室に閉じ込め、遺跡に向かった調査隊の後を追う(お腹を真一文字にかっさばいたばかりなのに走るのだよ。すごい映画だろ)▼遺跡で調査隊が発見したのはカプセルに入った惑星の原住民で、これがすなわち冒頭の白ムクなのだ。デヴィッドが呪文のような文言を唱えると、白ムクは覚醒し、凶暴な性格を発揮して調査隊のメンバーを殺す。デヴィッドも首をちぎられる。彼はアンドロイドだから生きているが、首と体がばらばらになったから動けない。ショウの理解したところによればこの惑星の住人は、地球創生のころ地球にきて人類の素になるDNAをばらまいたが、目的は地球絶滅のためだった。自分らの分身を地球に送り込む一方で、故郷の惑星においては地球の大量破壊兵器を製造した。それがあの白ヘビである。ところが白ヘビはどういう手違いか、製造者責任の手には負えぬ凶暴性を帯び、白ムク族は逆に滅ぼされてしまった。ただ一体だけ遺跡のカプセルの中に生き残っており、それをデヴィッドが呪文で呼び起こしたわけだ▼ショウはプロメテウスに残っている船長ら三人とメレディスに、「遺跡調査チームは全員死亡した、遺跡は宇宙船だった。この惑星の住人は地球絶滅を意図して白ヘビ兵器をつくったが、自分たちのほうがやられてしまった。生き残った一体が地球めがけて発進しようとしている。この白ムクを地球に行かせたら地球は壊滅する、離陸しかけているあの宇宙船を撃ち落せ」とたのむのだ▼「ご冗談でしょ」とはメレディス。緊急危機避難のときにそんなことやっておれるか、一秒でも早く脱出しないと。でも船長は違う。おれたちがやらねば地球は滅びるのだ。三人の男はプロメテウスごと遺跡型宇宙船に体当たり。炎上させる。カプセルで脱出したものの爆風の煽りをくってメレディスは地上へ逆戻り。ショウと二人墜落してくる宇宙船を避けようと逃げまわるが、あわれメレディスだけ押しつぶされる。ショウはデヴィッドの首だけもっている。というのもデヴィッドが「ぼくがいないとこの星から脱出できない」と言ったからだ。遺跡型宇宙船もプロメテウスも爆破されどうやって惑星を脱出するのだ。するとデヴィッドは「船はまだ残っている」なんて、どこまでこの映画、ふりまわしてくれるのだよ▼ショウはその船に入った。成長した白ヘビが巨大な胴体を防御硝子の窓にドスドス打ち付けている。そこへ、だ。宇宙船とともに吹っ飛んだはずの白ムクがよろよろと傷つきながらも入ってきたのだ。使命感のもとに体当りした三人をどうしてくれるのだ。そんなことおかまいなしに白ムクがショウを襲う。なんだかリプリー航海士をほうふつとさせます。ショウは勇ましく「死ね」と一言、閉じ込められている白ヘビのハッチをあけるや、まさに白ムクと巨大白ヘビの死闘。ショウはデヴィッドの首とともにカプセルに飛び乗り発進。宇宙船の中では白ヘビが勝利をおさめ、白ムクの腹を破って雄叫びをあげたのは、あのなつかしのエイリアンではありませんか。このエイリアンがどこかの星に漂着して種族をふやしたのが「エイリアン」第一作になるのでしょうか。しかしまあ、どうにもこうにもデジタル時代にふさわしいCGとリドリー・スコットの想像力があふれ出したようなSFのセットが一体となった映像に目をみはります。

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