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2012年11月21日

一刀彫奈良人形 新年の干支・巳(ヘビ)の制作が最盛期

枚方市 市民税課
枚方市オリジナルナンバープレート「くらわんこ」

一刀彫奈良人形 父の名を継ぎ「これからが勉強」2代目山脇利精氏

 新年の無事を祈願した縁起物、干支の巳(ヘビ)の一刀彫の置物の制作が最盛期を迎えています。奈良市白毫寺町の奈良人形彫刻師、山脇宗訓氏を訪ねました。仕事場にはザクッザクッとノミで木を削る音が響き、楠の木の香りが立ち込めています。
 ヘビの置物は大中小の3種類。縦にトグロを巻いたユニークな姿からは、明るい未来に向かって進む躍動感が感じられます。大きさによってヘビが巻き物に乗ったり、表情の作りこみが違ったりと意匠が凝らされ、白木の木目を活かした仕上げになっています。
 奈良の伝統工芸「奈良人形」は「一刀彫奈良人形」とも言われ、平安時代後期に春日大社若宮の祭礼に用いられたのが始まりと言われています。角を残す木彫技法で、小刀の粗い刀痕を残しながら完成させ、金箔や岩絵具などで鮮やかな彩色を施します。
 宗訓氏は祖父の代から続く一刀彫の家に生まれ、祖父や父の背中を見ながら育ちました。彫刻師としての道を歩むのは自然の流れで、奈良市鹿野園町の鎌田麦風先生に4年間師事。その後、家に戻り父・利精氏の元で修行を積みながら、二人三脚で家業を支えてきました。

 ところが20年目になる今年、大きな転機を迎えました。2月に利精氏が亡くなり、後を一手に引き継ぐことに。「利精」の名前も継ぐことが決まりました。 
 父・利精氏の作品は、顔の表情や細部に至るまで非常に繊細な彫りが施されているのが特徴。作者の人柄が偲ばれ、多くの顧客に喜ばれてきました。「父は60年以上の腕を持つ、日展作家です。晩年は病床にあり覚悟はしていましたが、失って初めて父の偉大さを感じています。細部にも手を抜かない丁寧な仕事が身上だった父の名前を継ぎ、身が引き締まる思いです。これからが勉強です」と2代目利精氏。
 例年、干支の制作は、宗訓氏が木取りや荒彫をして、利精氏が細部を仕上げるという協同作業でした。すべての作業を一人で行うと3倍以上の時間が掛かりますが「決して質を落とさず、受け継いだ技術と志を、満足できる形にしたい」と、連日深夜までの作業が続いています。

新年の干支・巳(ヘビ)一刀彫の置物プレゼント!