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2013年1月17日

阪神・淡路大震災 救われた命の尊さを伝えたい

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阪神・淡路大震災記念 人と防災未来センター 
語り部 東田せつ子さん

世界中からの支援に感謝の気持ちを込めて震災を語り継ぐ

 阪神・淡路大震災の体験を一人ひとりの言葉と思いで語り継ぐ、「阪神・淡路大震災記念 人と防災未来センター」(神戸市中央区)の語り部たち。東田せつ子さん(神戸市須磨区)は、2002年4月のセンター開設と同時に語り部としての活動をスタートし、国内外からの来館者に被災当時の状況や防災への取り組み・命の尊さを訴え続けています。
 震災の発生当時、東田さん夫婦に大きな被害はなかったものの、近くのアパートで一人暮らしをしていた息子・恭浩さんが全壊した建物によって生き埋めになってしまいます。
 発生から約6時間後、恭浩さんは瓦礫の下から奇跡的に救出されましたが、その間、安否を気遣いずっと名前を呼びかけ続けた東田さんは「現場に駆けつけるのがあと5分でも遅れていれば、息子は命を落としていたかもしれない」と当時の不安や恐怖を振り返ります。

 被災地では多くの人たちの温かい心にふれたと話す一方、東田さんは「思い出すのも辛い、悲しい出来事も少なくない」と目を伏せます。そんな思いを抱きながらも語り部を続けているのは、一度は諦めかけた息子の命の尊さを一人でも多くの人に伝えるため、そして世界中からの支援に「『ありがとう』の思いをお返しするため」だと言います。
 震災後、東田さんは、語り部とともに病院ボランティアと全国での講演活動も始めました。


 病院ボランティアの仕事は、来院者の話し相手から代筆・子どもの世話など多岐にわたりますが、「帰り際、来院された方の足どりが少しでも軽くなったように感じた時が一番嬉しい」と微笑みます。

 また、各地の講演では特に子どもたちに防災への心がまえや、安全確保のための具体的な方法を伝えています。「家庭や学校でいざという時の避難場所や避難経路を話し合う、日ごろからの備えが何より大切」と話す東田さんの言葉には、未曾有の大災害を体験した被災者でしか持ち得ない説得力と重みに満ちています。

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