女を楽しくするニュースサイト「ウーマンライフ WEB 版」

  • facebook
  • twitter
  • line
  • rss

2013年2月10日

心身に傷を負った女性の運命を変えた黒猫との出会い 「みんな生きるために生まれてくる」

Pocket
LINEで送る

フォトエッセイスト Webデザイナー 咲セリさん

生きづらさを、生きる。同じ病や苦しみ・障がいをもつ仲間たちにエールを贈る

 先ごろ山口県下松市でフォトエッセイスト・咲(さき)セリさんの写真パネル展「みんな生きるために生まれてくる」が開かれました。最終日には咲さんと、発達障がいをもちながらフリーライターとして活動する大橋広宣さんとのトークイベントも行われ、“生きづらさ”を乗り越えながら生きる勇気や命の大切さを来場者に語りかけました。

 トークイベントでは笑顔で会場の雰囲気を和らげていた咲さんですが、過去には薬物やアルコール・恋愛依存症、自殺願望、自傷、双極性障がい(躁鬱病)など心身に深い傷を負い、日常生活を送ることさえままなりませんでした。
 激しい自己喪失感や絶望から、何度も自ら命を絶とうとする咲さん。そんな彼女の前にある日、一匹の痩せこけた黒猫が現れます。

 「あい」と名付けた猫は、猫エイズと白血病という不治の病を患いながらも、毎日懸命に生き続けます。「いらない命同士」(咲さん)の出会いはやがて「命は生きているだけで愛おしい」との想いに変わり、「少しずつ前に進むこと、生きることの歓びを実感していった」と咲さんは振り返ります。
 昨年冬にはNHKの福祉番組で、未だ完治していない自分と同じように障がいや心の病気に悩み、それでもキラキラと輝く明日を信じて歩み続ける人たちと共演。その後、ブログやパネル展・本の出版を通じて仲間たちに「一人じゃない。ただ生きている、それだけで誰かの『生きる力』になる」とエールを贈り続けています。
 「決して過去の自分を捨てたり、消し去ってしまったわけじゃない」という咲さん。「つらかったことも含めて、すべてありのままのわたし」。真っ直ぐな瞳で「いま、 人生を生きなおしている」と話すその言葉からは、命の温もりや愛おしさを誰よりも知る、一人の女性の強さとしなやかさが伝わってきます。


フォトエッセイスト・Webデザイナー 咲セリさん
心の痛みを知る人たちの言葉で紡ぐフォトエッセイ

Pocket
LINEで送る