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2013年5月30日

「耳で読む本」を提供し続ける 河内長野市 音訳サークル「あい」

河内長野市社会福祉協議会

視覚障がい者の情報源  読みたい本のリクエストも

 河内長野市で活動している音訳サークル「あい」。視覚に障がいがある方たちのために、「声の広報」「声の市議会だより」「社協だより」といった市の定期刊行物などを音声情報にして提供しているほか、各媒体に書かれたコラムなどをまとめた「テープ雑誌・アラカルト」を年に6回作製、図書館の蔵書や個人的にリクエストされた書籍、マニュアルなども音訳しています。同サークルの代表を務める山森君子さんは「定期刊行物からリクエストまで、幅広く活動しています」。
 元々、同市が開催していた音訳講習会に参加していた一期生の有志が1985年にサークルを立ち上げ。その後、三期生の有志も別のサークルを起こし、1996年に統合。現在の「音訳サークル『あい』」が誕生しました。
 「(同サークルが提供するのは)『耳で読む本』。雑音を入れず、アクセントも標準語で、朗読と違い感情表現も控えめにし、文意が正しく伝わるように読んでいきます。やっていると『これで終わり』がなく、奥が深いんです」。

 奥の深さは、他のメンバーたちも感じており「今までずっと関西弁だから、アクセントが難しいんです」「感情を込めて読まないようにするのが大変ですね」といった声も。また、「テープ雑誌・アラカルト」で音訳する記事はメンバーたちで探していますが「良い記事を集めてくるのが難しいんです。聴いている方、お一人おひとりで考え方も感性も違いますから」。
 それに「目が見えない」という感覚は、目が見える人にはわかりにくいことも。「以前、利用者さんからのリクエストで花の本を頼まれたことがありまして、世界の花を紹介した本を音訳したのですが(リクエストした人とは違う)利用者さんからは『見えない者に花の話は酷です』と言われたこともありました」。でも、やはり利用者からお礼を伝えられると、喜びもひとしお。
 「『テープ雑誌・アラカルト』を聴いて下さった利用者さんから『良い記事を集めてくれて、ありがたい』と言われた時には、うれしかったですね!」
 「私自身、本が大好きで。だから、自分で読めない方は辛いだろうなと思い、お手伝いしているのですが、利用者さんにテープを届けた時『まってたー!!』って言われると、すごくうれしいですね」
 「私も、テープをお渡しした時に『よかった!』と初めて言われた時、喜んで頂けてうれしくて! 難しいこともたくさんあるけど、これからも続けていこうと思いました」。
 利用者のためになり、自分も喜びを感じられる。音訳サークル「あい」では、今後も活動の輪を広げていきます。

 「今年度のうちに市の社会福祉協議会が主催で音訳初心者講習会を開催します。新しい方たちともご縁ができればと考えています。また現在、テープ録音よりもパソコン録音が増えていますから、その習熟もしていければと思っています」。