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シネマ365日

2013年7月26日

エクスペンダブルズ2 (2012年 アクション映画)

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監督 サイモン・ウェスト
出演 文中に含む

男祭り総集編

 自ら「エクスペンダブルズ」(消耗品)と名乗ってはばからぬ、バーニー・ロス(シルベスタ・スタローン)率いる傭兵軍団がアルバニアに飛んだ。山中に墜落した輸送機の積荷を回収するのが仕事だ。CIAのチャーチ(ブルース・ウィリス)が持ちかけてきた仕事で、引き受けなければ刑務所送りにすると脅す。一行はチャーチの女性の部下マギー(ユー・ナン)を含め現場に。マギーは暗号解読の達人で、積荷の金庫には旧ソ連が隠した5万トンのプルトニウムの埋蔵場所が記されている。彼等は無事金庫を回収するが、プルトニウムを狙う犯罪組織が立ちふさがる。リーダーはヴィラン(ジャン・クロード・ヴァン・ダム)だ。エクスペンダブルズの仲間の一人が殺される。ヴィランは残虐な男で、発掘のため村の男たちを駆り集め、場所を隠蔽するため男たちを片端殺し、男手が足りなくなったら女子供も容赦なくひきずってくる。もちろん用済みとなったら証拠隠滅のため皆殺しだ。なんとなくスクリーンが血なまぐさい。理屈抜きのアクション映画ではあろうが、たとえば「ランボー」にあったような主人公の陰影がなく、社会性もなく、おじさんアベンジャーズが暴れまくるのみという映画なのだ。それはそれでいいかもしれないが、中身が軽くなっていくのはどうしようもないぞ、スタローン▼本作の売りである俳優陣はこうだ。ジェイソン・ステイサム。やはり彼のアクションがいちばんキレがよく冴えていた。ジェット・リー。マーシャルアーツの達人だが中国の大富豪を送り届けるため彼だけ戦線離脱。見せ場なし。ドルフ・ラングレン。MI工科大学出身という身の上が明かされ化学の知識は抜群で、手際よく手製の爆弾をつくるが全然爆発しなかった。アーノルド・シュワルツネガー。ファーストシーンで捕虜となって現れ「今度失敗したら溶鉱炉に入れるぞ」とか「帰ってきたぜ」など「ターミネーター」の決め台詞が頻出する。ジャン・クロード・ヴァン・ダム。おなじみ「好漢ヴァンダム」のはずだったが…はげあがった生え際にサングラスはタモリとまちがえた。悪党の首領の生首を袋にいれてエクスペンダブルズが帰還する。どうにもこうにも趣味がいいといえない本作が3億ドルを稼いだ。思うに1970年代から90年にかけ全盛を誇ったアクションスター黄金の揃い踏みで、涙がでるほどなつかしい人々が押しかけたのにちがいない▼口アングリなのだが「エクスペンダブルズ3」がキャスティングに入ったらしい。ニコラス・ケイジの参加はほぼ決まり。ハリソン・フォードやジョン・トラボルタの名前があがった。アントニオ・バンデラスのオファーも報じられた。ミッキー・ロークの名前も出た。ブルース・ウィリスはほぼ既存路線のまま出演らしい。チャーリー・シーンがCIAエージェントになるとかならぬとか。しかし飛び上がったのはこの名前だ。クリント・イーストウッド。まさかトチ狂っても出演はないと思うが。クリントは「スター誕生!」に主役のビヨンセが妊娠して撮影延期、やれ再開となったらビヨンセが降板し目下宙ぶらりんのはず。人の映画に出演するどころじゃないだろ▼でも考えてみれば「黄金の70年代」の彼らは、アクションという華々しい舞台から年齢とともに降りざるをえなかった。シルベスタ・スタローンは脚本を自分で書き、監督をして年配にあった役柄で主演をキープして、生き残りに成功したハリウッドのメガスターだ。稀なる成功者が(昔の)アクションスター総集編を「エクスペンダブルズ」と名付けた皮肉はどこにあるのか。ハリウッドの使い捨て消耗品となって消えた、われらがエクスペンダブルズへのはなむけか。

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