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シネマ365日

2013年8月15日

特集 コメディエンヌ フォーチュン・クッキー (2003年 コメディ映画)

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監督 マーク・ウォーターズ
出演 ジェイミー・リー・カーティス/リンジー・ローハン

美々しいカーティス 

 中華レストランで出されたフォーチュン・クッキー(クッキーのなかに細長いおみくじが入っているクッキー)を食べたばかりに母娘の体が入れ替わってしまった。おかげでお互いの立場がわかり、相手を責めたり叱ってばかりした二人が相互理解にいたり母娘の絆をとりもどす。ディズニー映画らしい「めでたし、めでたし」の予定調和にもかかわらず、けっこう見応えがあるのは綿密な脚本と演出と、三枚目をやらせると猛烈にノリのいいジェイミー・カーティス姉さまのおかげだろう。相手役のアイドル歌手・リンジー・ローハンはこのとき17歳。現在まだ26歳だというのにアルコール依存症やドラッグやらのお騒がせで刑務所に入り、と思うと米Yahoo!元会長の娘が最初のビアンな相手だったと暴露するなど、本業より私生活の話題が多くなっているのは残念。若くしてお金ができすぎるとロクなことはないらしい。彼女の所得は半端じゃなかった。10代で総資産700万ドル(当時で約8億4000万円)。しかし娘の収入をめぐって両親が対立し、リンジーは家族関係やパパラッチのストレスで強度の買い物依存症に。クレジット会社からカードの使用ストップをかけられギャラも激落ちした。しかし刑務所に入るという貴重な体験に雑誌やインタビューのオファーが殺到し、ギャラは100万ドル(約8500万円)という噂もあった▼本題に入ろう。几帳面で完璧主義の精神科医テス・コールドマン博士(ジェイミー・リー・カーティス)は二日後に再婚相手との結婚式をひかえる。悩みは娘のアンナ(リンジー・ローハン)だ。高校生の彼女は母親の結婚が決まってから面白くない。一日二回も学校の反省室にいれられるがまったく懲りない。行儀は悪い、勉強はしない、なにより婚約者のライアンに母親をとられたと思い心を閉ざしたままだ。思春期の突っ張りで身を固めた娘。ベストセラーを出版した分析医も我が娘には手を焼く。なにが気に入らないのだ。我が家のガレージを娘が夢中になっているロックバンドの練習に解放してやっているし、小遣いも不自由はないはず。よるとさわると破裂する母娘に婚約者ライアンも近寄りがたい。やっと結婚式のリハーサル、その翌日は本番にこぎつけた。そこへもちあがったのがライブハウスのオーディションだ。バンド仲間は二度とないチャンスに色めき立つ。でもアンナはママの介添えでリハーサルにでなくてはいけない。なんとかオーディションを受けさせてと頼むアンナにママが激昂、娘は逆切れ。すわ。レストランのオーナーが仲直りするようクッキーをふたつ持ってくる。割ってみると紙切れが。クッキーをガリガリかじって紙をポイした母娘はその場ですさまじい轟音と地震に襲われる▼体が入れ替わってからの二人の行状がみせどころだ。教師に反抗的だったアンナになったママの発言と振る舞いはまさに超優等生。博識で先生をもやりこめ、ライバルに陥れられるとすかさず逆襲する。キャンパスではだれに会ってもきちんと挨拶し、行儀の悪い学生にはその場で注意。まるで別人だ(その通りなのだが)。ママになったアンナは精神分析のクライアントを前にフムフムと頷き相槌をうち「そのときどう感じましたか」と定番の質問をするが、息子がいじめられていると悩む母親に地が出て「女の子の計略にのっちゃだめ」と強気の作戦を授ける。続いて老境の心理を特集したテレビに出演。老境をロウザカイと読むアンナは意味がわからずオタオタ。途中でやっと合点がいき「よっしゃ。そういうことなら」どんな本にも書いていない前衛的な意見を伝授、スタジオはヤンヤの拍手でママの形をしたアンナを胴上げする。クライマックスはオーディションにいってこいとライアンに励まされてやってきたもののアンナの中身はママ。ギターなんかさわったこともない。アンナが出場すると勇気百倍のバンド仲間にママは焦りまくり、無茶苦茶のコードで音をだす。かけつけたママの姿をしたアンナ。ステージから逃げてきたママを押し戻しジャンジャンジャン、カーテンの後ろで弾くアンナのリードギターが炸裂した。満場騒然チームは決勝進出である。カーティスのバチっときめたパンク・ロッカーぶりが美々しい。たまにはこんな映画もいいわね。

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