女を楽しくするニュースサイト「ウーマンライフ WEB 版」

  • facebook
  • twitter
  • line
  • rss

2014年1月3日

服を変えるように、絵を楽しんでほしい 日本画家・小林礼奈さん

Pocket
LINEで送る

年末年始インタビュー特集
「2014年 輝く人」

海外のアートフェア中心に枚方・大阪でも個展開催
今年からは日本画教室もスタート

 黄金色に輝く銀箔に、岩絵具や墨など日本画の画材を用いて色彩美しく。輪郭はしっかり、それでいながら抽象的で独特なタッチ。「綺麗」「不思議」「怖い」「繊細」「大胆」…観る人によって様々な捉え方ができる雰囲気なのに、なぜか心が落ち着く世界観。枚方市出身の若き女流日本画家・小林礼奈さんが描く絵は、日本画の枠に収まらない、かと言って西洋画とも違う、独創的な味わいがあります。
 「物心ついた時といいますか、気がついたら『自分は絵の世界で生きていく』と思ってました。なんでそう思ったのかは不明なんですけど、もう幼稚園の頃には、帰ってすぐ絵を描いてましたね」。その後も気持ちは変わりません。
 「他の職業に憧れることがあっても、結局、絵の世界に行きたいってところに戻ってきてました。だから、高校に入って進路を考えた時も、許されるものなら(絵の世界に)この身を埋めようと(笑)」。京都嵯峨芸術大学短期大学部日本画科に入学。卒業後、カナダへ留学。

 「母が英語の教師をしていまして、ホームステイのホストファミリーをしていたんです。その時の学生さんのツテで4か月ほどカナダへ行きました。アート関係のことをしていた方のおうちだったので、今後について相談したい気持ちもありましたね」。自分を磨くために現地の学校へ行こうか。しかし、美術の専門用語飛び交う授業。語学がついていけるか。悩む小林さんの背中を押したのが、留学先のご家族でした。
 「『(語学で悩むくらいなら)もう日本で画家として活動しちゃいなよ』って。『特徴もあるし、長く続けることで技術もついてくるから』と言われたんです。この言葉は、今でも励みになってます」。帰国後はアジア・ヨーロッパ・北米など海外のアートフェアを中心に出展。「フランス、スイス、シンガポール。最近ではアメリカと韓国が多いですね」。国内でも枚方や大阪市などで個展を開催。「私は自分の絵をこうみてほしい、ということは言わないようにしてます。『キレイ』でも『キライ』でもいい。その人その人の受け取り方があると思いますから、何か感じ取って頂ければ嬉しいです」。ただ、小林さんには絵に込める思いがひとつ。

 「東京で暮らしていたことがあるんですが、電車に乗っている時、綺麗な身なりで髪型もバシッと決まっているサラリーマンの方が、吊革につかまって、物凄くうな垂れてたんです。『大丈夫? 帰ったらちゃんとご飯ある?』って心配しちゃうくらい。だから、家に帰ったら『お帰り』って声をかけてくれるような絵を、ホッとできて優しい気持ちになれる絵を描こうと心がけています」。
 絵を観る、しかも日本画とくれば、どうしても緊張してしまうもの。しかし、小林さんは「絵はハイソな方々だけが楽しむものじゃなくて、服を着替えるように誰でも楽しめるものだと思うんです。だから、ギャラリーにも緊張しないで来て頂きたいんです。(自分も含めて)ギャラリーに出展している作家さんたちは、自分の作品を観てほしくて展示してますから。ぜひ、2014年はギャラリーに足をお運びください(笑)」。
 また、今年から日本画教室もスタートする予定。「去年、枚方市で日本画のワークショップを行ったんです。その時に『全然描けないの』といった方がいらして、やってよかったなと思えました。『描きたい!』という思いをお手伝いできたらと考えていますし、楽しいがベースですから(受講生が)おしゃべりに来るだけでもいいかなと思っています(笑)」。

Pocket
LINEで送る