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2014年1月15日

津波浸水想定から考える 「もし、南海トラフで地震が発生したら」

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大阪府 危機管理室 防災企画課 計画推進グループ

正しい知識を知り、いざという時に備える

 平成23年8月、次いで平成24年3月。内閣府は南海トラフ巨大地震による全国の被害想定を発表。それと同時に、被害想定を議論した会議の有識者から、各都道府県でも独自に被害を想定するよう提言されました。
 これを受け、大阪府ではより詳細に被害想定を実施。昨年8月には津波浸水想定を発表しました。担当部署である政策企画部危機管理室防災企画課計画推進グループの主査・岸田真男さんと副主査・杉原卓治さんによれば「内閣府が発表した想定は国全体を想定しており、府内の詳細なところまでは想定しきれていないケースもありえました」。
 ただ、大阪府の場合はその差が顕著。津波浸水想定では、内閣府の3050ヘクタールに対し、大阪府の想定は1万1072ヘクタール。「府では地盤のデータをかき集め、新たな調査も踏まえ、液状化しやすい土地なども調べました。また、津波については、防潮堤の構造や地盤の条件を予測に反映させた結果、防潮堤や堤防が地震によって機能しなくなった場合、被害が広がる恐れがでてきました」。
 もちろん、国の想定が無駄だったわけではなく、災害時に起こりうる全国の被害状況を把握する上で非常に重要なもの。しかし、「国では内閣府の想定の下、政策を打ち出し、予算を組みます。このままではいけませんので、知事・副知事が(政策や予算面で)国に要請をしました」。

 また、大阪府ではその他の被害想定も発表しており「震度6強を越える地域は国の想定よりも少なかったのですが、決して安全ではありません。大阪府内は、元々は海や川だったところが多く、池などを埋め立てた場所もありますから、液状化する恐れがある地域は少なくありません。このため、倒壊家屋は大阪府内全域にある家屋のうち約7%が全壊、約18%が半壊すると想定されています」。
 人的被害の被害想定結果も甚大で「早期避難率が低く被害が最大となる場合、津波による死者は約11万人、建物倒壊や火災などによる被害を加えると合計約13万人と想定しています。しかし、避難が迅速に行われる場合、津波による死者は0人、建物倒壊や火災等による被害を加えても合計約9千人弱となります」。
 このような結果を踏まえ、大阪府では今年度内に府の地域防災計画を修正することにしており、かなり大幅な見直しを予定。また、修正した大阪府地域防災計画を基に、府内の各市町村においても地域防災計画が見直され、地域住民に普及・啓発をしていくことになると思われます。
 「こういった情報は報道でもなされておりますので、府民の皆様にも気にかけて頂ければと思います。また、想定で発表された死者数約13万人は『悪条件が重なったケース』ですが、『避難が迅速に行われた場合』の死者数は大幅に減少しています。避難を迅速にしさえすれば助かる確率は高くなると言えます」。
 例えば、南海トラフで地震が起き、津波が発生した場合。高知県や和歌山県では津波の到達時間は短いものの、大阪府では岬町で1時間弱、大阪市内であれば約2時間。高台や津波避難ビル♯など安全な場所へ避難することは充分可能だと考えられます。
 「河川からの浸水などの問題はありますが、こういった正しい知識があれば、落ち着いて対応ができると思います。わからないことがありましたら、大阪府やお住まいの自治体の防災担当部署までご質問下さい」。

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