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特集 LGBTー映画にみるゲイ

2014年3月19日

特集 LGBT-映画にみるゲイ62ジェニファーズ・ボディ(上)(2009年 ゲイ映画)

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監督 カリン・クマサ
出演 ミーガン・フォックス/アマンダ・セイフライド

ミーガンとアマンダ

監督がカリン・クサマです。この人の映画、むちゃくちゃだけどどっか味があるのね。本作はカリンが監督、ヒロインがハリウッドの問題児ミーガン・フォックス。彼女とがっぷり組むのがアマンダ・セイフライド。これだけでも、何かやってくれるはずだと胸がはずむ。ミーガンはつねづね最高の恋人はアンジェリーナ・ジョリーだと公言しています。男と別れるたび、自分の複雑な恋愛問題を解決してくれるのはアンジーしかいないと思うそうです(アンジーの反応は知りませんが)。本作ではミーガン扮するジェニファーは高校一の美女。彼女の親友ニーディ(アマンダ・セイフライド)は謹厳実直。いつもジェニファーに振り回されているがなぜか子供の頃から離れられない。場所はミソネタ。バーは一軒しかない田舎町でバンドがライブ演奏にきた。ジェニファーは大喜びでニーディをさそう。ボーイフレンドとデートの約束があったのに、例のごとくニーディはジェニファーに説得されてしまう。粗筋をざっと言うと、悪霊に体を乗っ取られたジェニファーが栄養をつけるため男子生徒を食い殺す。ニーディは自分の男友達を守ろうと親友と対決し、やっつける。かなり残酷でおびただしく血が流れ、ゾンビ顔続出のシーンがほとんどなのに、どこかユーモアがあるのよね。はらはらドキドキの雰囲気づくりの技術も高度です。佳品だと思うわ▼不良生徒のジェニファーはこんな子だ。バーに入って隣の男子に「みて、みて。ステージに本物のバンドよ」「あのアイライン、まるでゲイだな」「アンタのその感覚、小者ね」。バンドのリーダーがジェニファーに色目を使うのを見たニーディが「あなたのこと処女だと思っているからよ」「なんですって。ローマンに後ろもやられたわ。あれ痛いのよ。翌日は遊園地にも行けずお尻を冷やしたわ」遊園地? 一体いくつだったのだ。このバンドの連中といっしょのバスに乗って帰ったために、ジェニファーは彼らの儀式の生贄となり体中ナイフで滅多突きにされ放置される。死んでも当然だったが、ジェニファーは全身血まみれのままニーディの家に来る。ニーディの母親は夜勤でいない。仰天するニーディを尻目にジェニファーは冷蔵庫の生肉にかぶりつく。驚いて駆け寄ったニーディはのどを咬まれ、ジェニファーは真っ黒な液を吐いて出て行く。こういうグロテスクな場面はまだ序の口▼翌日ジェニファーはなにごともなく、さわやかな顔で登校する。その日から男子生徒の斬殺死体が森で発見される。ある日ニーディはジェニファーの顔色がよくないので、体調が悪いのかときくと「減ってきたの」「なにが」「…」。ジェニファーはなかなか律儀な子で、ニーディの部屋を訪れ言う。「親友のあなたに隠し事はできないわ」そこで自分の体には悪魔が棲みついたプロセスの一部始終を打ち明けるのだ。ニーディはジェニファーがかわいそうでたまらない。抱きしめているとジェニファーがだんだん積極的になり、ニーディもそれに応え、夢中でベッドに倒れ舌までいれている。ニーディはガバっとはねおき「なにやってンのよッ」「驚いた、ニーディ。初めてヤッテルなんて言ったわ。落ち着いて。アタマ悪い子みたいよ」すべての事情がわかったあと、ニーディのボーイフレンド、チップがダンスパーティに行くといいだした。「だめよ。パーティなんかジェニファーには食べ放題のビュッフェみたいなものよ。お願い、行かないで」チップは気遣わしげに答える「ニーディ、病院へ行け」▼案の定ジェニファーはチップを誘惑し、危機を知ったニーディがかけつけたときは血まみれだった。ニーディはジェニファーの家に来て憤怒をぶちまける。「あなたはいい友達じゃなかった。昔から玩具は盗むし、ベッドは汚すし」「今は彼を食べたしね。わたしはいい子ぶらないの」「なぜチップなの。他のだれでもよかったでしょ」(この発想も怖いが)「わたしを怒らすため? 自信を取り戻すため?」「自信ならあるわ、わたしはスノー・クイーンよ」「そうね。2年前まではもてていたわね」「今でももてるわ」「無理して便秘薬で痩せているくせに」「アンタの魂もなにもかも食ってやる」「女も殺すの?」「わたしはバイよ」このへんのやりとり、クマサは楽しんでいるふうに見えますね。「なにが永遠の親友よ。彼を殺したくせに」怒り心頭のニーディの喉にかみついたジェニファーはペロリ。うまそうに血を舌なめずりする。ニーディが押し倒しジェニファーの心臓をひとつきしようとナイフをふりあげると「それ、カッターナイフじゃない」とジェニファー。「ん? カッターナイフよ」「ホームセンターの安物だわ」これ以上こいつのいうことにかまっていてはいけない。ぐさっとひとつき。ジェニファーは息絶えます。そこへ入ってきたのがジェニファーのママ。もちろん現行犯逮捕です▼精神病院に収容されたニーディの独白を聞こう。「ニーディってだれだろう。わたしは変わった。悪い子になった。汚い言葉も使うし人も蹴る。学者も知らないことだけど、悪魔に咬まれて生き残ると少し悪魔の力を吸収しパワーを得る。みじめな人生とはもうお別れよ」みればヤヤッ。瞑想するニーディの体は宙に浮いているじゃないですか!▼す~と空気のように病院を脱けでたニーディは夜の郊外で車をとめ「バンドを追っているのよ。今晩が彼ら最後のライブなの」と行き先を告げる。たどりついたクラブではジェニファーを生贄にしたバンド連中のライブが。ひとり、またひとりとニーディは彼らを血祭りにあげ、ライブにつめかける入場者をよそに夜の闇に消える。いやー、メガネをかけた秀才のいい子ちゃんのアマンダが、復讐の鬼となったときの激変ぶりがみものでしたよ。彼女いい女優になりましたね。とにもかくにも、クマサ監督、おもしろかったです。

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