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シネマ365日

2014年7月31日

RED リターンズ (2013年 アクション映画)

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監督 ディーン・パリソット
出演 ブルース・ウィリス/ジョン・マルコヴィッチ/メアリー=ルイーズ・パーカー/キャサリン・ゼタ・ジョーンズ/イ・ビョンホン/アンソニー・ホプキンス/ヘレン・ミレン

やっぱり楽しい 

 まあなんと制作費8400万ドルですって。ほとんどがギャラじゃないでしょうか。前作に引き続く豪華出演陣に加え、ゼタ姐御ときたか。そこへだ、青白い短命の病人役とは打って変わって最近元気なメアリー=ルイーズ・パーカーちゃん。このたびは大御所ブルースのガールフレンドというからうれしいじゃないですか。波に乗っていますね~。だれかと思ったらイ・ビョンホン兄貴かい。高齢にもかかわらずやたら元気で秘密を知りすぎたRED壊滅のため、CIAが世界一の凄腕殺し屋を送り込んだというのが彼だ。チームのリーダーにブルース・ウィリス、彼のこよなき相棒にジョン・マルコヴィッチ、そして殺しのクィーン、ヘレン・ミレン。ディーン・パリソット監督って「ギャラクシー・クエスト」の監督です。栄光の「ノストロモ号」でも「エンタプライズ号」でもない「プロテクター号」の乗組員を過去に演じ、今は売れない俳優の5人組が本物の宇宙戦争にまきこまれるスペース・コメディの傑作でした。本作はそのパリソット監督のコメディ・センスが躍動しているアクション映画です▼いちばんカッコいいのはだれだろう。迷うけど、やっぱり「三人女」からいこう。まずは一挙手一投足が決まりすぎるほど決っているヘレン・ミレン。自分の見せ方を知り尽くしている人ですね。監督もお任せって感じでなにもいわないのだろうね。ガンガン撃ちまくられる銃撃戦。ミレンさま、両腕を翼のように広げて迎撃の二挺拳銃。これが「クィーン」や「ゴスフォード・パーク」のシリアスな主演女優か。ナイアガラ級の落差に感動しますね。風呂場では優雅な格好で死体を溶かしながら、恋人と電話で話すシーンもぜひご一見。キャサリン・ゼタ=ジョーンズ。元気になってなによりです。2013年はゼタ姐御にとっていい年でした。「ブロークンシティ」「サイド・エフェクト」そして本作。すべて犯罪映画というのが彼女の復活(?)を示している。「ブロークンシティ」では、煮ても焼いても食えないラッセル・クロウの不倫に走る妻。「サイド・エフェクト」は抗ウツ剤開発にからむ黒幕(アーニー・マーラとの危険なシーンあり)、そうそうちょっと前だけどこれもおすすめだぞ。ジョージ・クルーニーの離婚弁護士にはめられた大富豪の妻が、別の大富豪と結婚して復讐戦に打って出る。ゼタのこういうキャラしびれますね~。元気になったといえば(もともと本人は元気なのだけど)不治の病で死ぬ役の多いメアリー=ルイーズ・パーカーが、あわやという危機のブルースを助けるわ、アクションはやるわ、ブルースの「ダイ・ハード」のヒーローをひきずっている役柄とちがい、人が変わったような「陽」の大活躍が新鮮だ。地味な持ち味だけど、どんな役でもじっくり取り組むいい女優さんだよね。前作に引き続きブルースの彼女役です▼おや。天才レクター博士は本作では認知症の元天才科学者ですか。米ソ冷戦時代に開発された核爆弾「ナイトシェード計画」の責任者がアンソニー・ホプキンス。32年前に暗殺されたというホプキンス博士は、じつは監禁され生きていた(「羊たちの沈黙」のオマージュですね)。ホプキンスって彼の「見つめる演技」って最高ですね。目ふたつで仕事する稀有な役者だわ。だってそれ以外はただのメタボだからね。彼のインテリジェンスを秘めた凝視が「天才」とか「異能」とかいう役柄にぴったり合うのよ。「え? 彼(もしくは彼女)が天才ってガラかよ。プーッ」っていう、任に合わない俳優だっているのだもの▼ホプキンスは76歳、ヘレン・ミレンは68歳、ブルースは59歳、そしてこの人老けてみえるけどマルコヴィッチは60歳だ。いい役者はいくつになってもすごいという、見本みたいな俳優たちだけど、なかでもマルコヴィッチは「RED」シリーズの中軸だ。彼が怖い顔でやる異相のおトボケは「だからこの役者から目がはなせない」という観客の信頼と親愛をさらに確固なものにする。一見無表情なのに百化する声の豊かさが彼の演技のエンジンだ。ラストで黙って登場するマルコヴィッチの悪ふざけにはアッというね。イ・ビョンホン。「王になった男」の好演と大ヒットが記憶に新しい。押しも押されぬ国際スターの存在感です。難しいシリーズ「二作目」をうまくこなしたディーン・パリソット監督。三作目はどうでしょう。とても楽しい映画だわ。死ぬまでやるのもいいかもね。

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