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特集「新宿2丁目を連れて歩きたいボーイフレンド」

2014年12月1日

特集「新宿2丁目を連れて歩きたいBF2」 ブノワ・マジメル 「スペシャル・フォース」 (2011年 アクション映画)

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監督 ステファン・リュボジュ
出演 ダイアン・クルーガー/ブノワ・マジメル/ラファエル・ペルソナ

6人のサムライ 

 キャスティングをみただけでぞくぞくする映画なのに、日本未公開だったわ。なに考えているのかね。フランス映画界の貴公子ブノワ・マジメルと、アラン・ドロンの再来ラファエル・ペルソナが決まっているわ。タリバン武装組織の人質になったヒロイン、エルサ(ダイアン・クルーガー)を救出するため、6人の猛者で編成されたフランスの特殊部隊。その「6人のサムライ」とはリーダーのコバックス、彼の腹心リュカ、爆破スペシャリスト、ティクタク(ブノワ・マジメル)、射撃の名手エリアス(ラファエル・ペルソナ)、ビクトールにマリウスだ。エルサは少女売春や人身売買や、女を抑圧する告発記事を取材し、タリバン組織から睨まれていた。エルサを誘拐した組織は監禁ビデオを公開し、アフガンに派兵するフランス政府を脅迫した。政府はコバックスが率いる特殊部隊「スペシャル・フォース」に人質救出を命じる▼ブノワ・マジメルは40歳。この人の実力は監督と共演者をあげれば察することができると思うわ。「 悪の華 」(監督クロード・シャブロル)、「 石の微笑 」(同)、「 引き裂かれた女 」(同)。「 ピアニスト 」(監督ミヒャエル・ハネケ、カンヌ国際映画祭男優賞、共演イザベル・ユペール)、「裏切りの闇で眠れ」の共演はなんと「 ベティ・ブルー/愛と激情の日々 」「屋敷女」のベアトリス・ダルでした。よくご無事で。子役出身で映画界の水に馴染んでいるとはいえ、芸域の広さと繊細な演技で、うるさい監督と共演者たちからのオファに応えてきました。このたびの共演女優ダイアン・クルーガーは本作の直後「 マリー・アントワネットに別れを告げて 」で王妃を主演。「敬愛なるベートーベン 」「マンデラの名もなき看守」「 イングロリアス・バスターズ 」など佳品に恵まれています。あざやかな空色の瞳が特徴です▼特殊任務を帯びた「6人のサムライ」はタリバンの基地に潜入した1日目、無事エルサを救出する。しかし無線機を破壊され連絡不能になり孤立する。2日目。脱出行として山岳を迂回して国境を抜け、アフガニスタンに戻るコースを決める。パキスタンの山岳地帯とは標高3600メートル級、富士山より高い山々がヒマラヤに連なる世界有数の巨峰地帯だ。やつらは山に向かったと聞いたタリバンのひとりが「放っておいても死ぬ」などといって銃殺されたのはかわいそう。ティクタクは明るい性格で美人のエルサになにくれと親切にする。同僚たちは彼が妻を亡くしたことを知っており、つぎは「幸せになってほしい」と心のなかで思っているが、この任務では生きて帰れるかどうかはわからない。4日目。執拗なタリバンの追撃を受け、壮絶な射撃戦のさなかマリウスがやられる。「この女のためにマリウスを失った」とリュカが叫ぶ。エルサは自分のせいだと悲痛にうつむいたか。いいえ。「なによ! わたしが死ねばいいってこと!」怒鳴り返してリュカをぶん殴るのです。これが肉食系文化ですね。つぎにビクトールが負傷する。6日目。負傷者をかかえながらの逃走。追撃をくいとめるため射撃の名手エリアスが「おれが残る。先に行け」隊長はそれがなにを意味するかわかっている。エリアスの最期は泣かせます。雲霞のように追ってくるタリバン勢に機関銃を掃射しながら被弾。それでも装填し全弾を撃ち尽くした死でした▼7日目。吹雪をついた進行。ビクトールは死ぬ。エルサを無事連れ戻す任務はティクタクとリュカと隊長に託された。隊長はリュカに言う。「お前は生きて帰れ。女房は妊娠しているのだ。彼女はお前に言うヒマがなかった」(彼らは隊長の誕生パーティの最中に招集された)やっと山を降りた。雪が消え、土が見え国境を超えたのだ。「なんでこんな危険な国にきたのだ」とティクタクがエルサに尋ねる。「なぜかこの国が好きなの」「今度は山のない国へ。ふたりでイタリアのレストランへ行こう。うまいパスタを食おう」「生まれ変わったらね」「おれたちまだ生きているぞ」そこへ待ち伏せていたタリバンの攻撃。リュカは死ぬ。ティクタクは脚を負傷する。ティクタクを支え一時避難した場所を落石が襲い、ティクタクの脚は白い骨が突き出た骨折。もう無理だとティクタク。隊長がエルサに言う。「ここからはひとりで行くのだ」「あなたたちをおいていけないわ」「ここにいたらみな死ぬ」隊長はティクタクととどまり追撃を阻止するのだ。エルサが帰れなかったら自分たちの死はみな無駄になる。「これを」ティクタクが拳銃を、隊長が磁石を渡し「西をめざせ。行け」エルサはふたりを抱擁しティクタクに熱いキスをして振り向かずに出発した。ティクタクがニヤリ、隊長に「今の、見たか」「妬けたよ」エルサの後ろ姿を見送りながら「きっと助かる」とティクタクがつぶやく▼11日目。極寒の山岳を降りてきたら砂漠である。灼熱の太陽に向かってエルサは叫ぶ。「みんな死んじゃったわ!」。12日目。エルサ倒れる。かげろうがゆらめく果てになにか見える。ジープだ。エルサ救出。任務は遂行されたのだ。病院で手当を受けたエルサは帰国を拒否する。「いやよ。あの二人を助けに行くのよ!」。大臣の指示をはねつけたエルサを司令官は黙っておぶうと、閣僚たちがあっけにとられるなか、ヘリにかつぎこむ。行く先は再び悪夢の山岳へ。ヘリの上空から目をこらしていたエルサが叫ぶ。「あそこよ、生きているわ」とはいえ、ヨレヨレのふたりがかろうじて手を振った…エンディングはこうです「アフガニスタンに没した全フランス兵と、危険をかえりみず取材を続けるジャーナリストたちに捧げる」。それにしても、です。顔を真っ黒に塗りつぶそうと雪焼けでボロボロになろうと、ラファエルは美男でブノワはいい男、ダイアンときたらボロは着てても笑顔は錦。ちょっとみなさんキレイすぎません?

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