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特集「アニマルフェスティバル」

2015年1月11日

特集「それいけ、アニマル・フェスティバル3」 ザ・ペンギンズ from マダカスカル (2010年 アニメ映画)

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監督 プレット・ハーランド

きみたち最高! 

 大爆笑「マダカスカル」シリーズの人気者、ペンギンチームのスピンオフ作品。どうしてこのシリーズがこんなにおもしろいのか不思議でしかたなかった。笑うのにいちいち理由はいらないというかもしれないけど、ギャグにしても、もっともらしい理屈のつけかたにしても笑いの質が高いのよね。さりげなさがまたいい。知的なユーモアが随所にはめこまれている。それとアニメの画。画にはそれぞれ個性があるからうまいとかへたとかというのじゃなく、本作のシリーズを高度にしている秘密みたいなものが、たとえば本作の導入部に現れるジュリアンズ、とくにリーダーのキング・ジュリアンを見たらわかると思う。彼の動きって一流ダンサーとかわらない。猿の小さな手から細い指先まで行き届いた神経、腰の振り、身のそらし方、リズムに乗ってくねくねと動くスレンダーな肢体のセクシーなこと。猿だろうと人間だろうと、美しいものは美しいのよ。洗練された表現力が見る人を惚れ惚れさせているのよ。本編は一作10分か長くて15分の短編10話でできている。「ペンギンズ月へ行く」「マダカスカルからの物体X」「ハラハラ時計爆弾」「ゴーフィッシュ」「小脱走」「ルームメイト」などだ▼おなじみのレギュラーは隊長スキッパー。ハイテクエンジニアのコワルスキー。気の荒いリコ。新人のプライベート。場所はニューヨークのセントラル動物園。「マダカスカル」では登場しなかったカワウソのマリーン、ワニのロジャー、チンパンジーのメイソンにフィル、ゾウのバートらが登場する。しかしなんといっても事件の中心はいつも、自己中心的で傲慢なキツネザルのキング・ジュリアンだ。故郷マダカスカルからライオンのアレックスやペンギンズとともにニューヨークへ。アレックスたちがサーカスに新天地を見出したのとはちがい、動物園を居住地とする別行動をとった。ジュリアンズを構成するのは手下の猿の、モーリスとモートだ。モーリスはジュリアンのお目付け役だ。音楽と踊りの好きなジュリアンのためにドラムを叩いたり歌をうたったり、あるいはマッサージをしたり、まるで母親のように世話をするが、ジュリアンは格別ありがたいと思っているふうでもない。何しろ彼は人間さえ自分の支配下だとみなす自称ビッグである。ダンスが大好きでなにかあれば踊りだす。ダンスのレベルは超一級。脚線美とむっちりした肉付きのいいお尻が自慢で、触られるのを極端にいやがる。モートは可愛い小猿なのにいつもジュリアンから邪険にされ、大きな荷物を運ばされたり、しんどい労役を割り当てられたり、いうなれば児童虐待に近い扱いを受けている。それなのに逆らわぬマゾ的傾向がある。ジュリアンはジュリアンで、モートがいなくなるとイジメの対象がいなくなって物足りないかのように、必ず探しだす▼隊長スキッパーはコワモテの独裁者ぶっているが、その実部下思いの隊長である。そそっかしさを棚に上げ、なにをするのも自信満々だ。ただひとつ部下に隠していたのは注射が大嫌いなこと。定期的な予防注射の日、恐怖のあまり脱走し、大騒ぎのあげく連れ戻されたことがある(「小脱走」編)。コワルスキーのキャラも出色だ。チームのブレーン的存在で隊長はなにかあればコワルスキーに相談する。常にメモ帳代わりのボードとペンを携行し、瞬時に状況を分析し報告する。文字が苦手なので彼の報告書は略図によって構成される。そろばん、計り、匂いのでる動物図鑑をいつも持ち歩く。科学・化学への関心にあふれ実験や発明が三度の飯より好き。ペンギンズのなかで一番背が高いスマートな体型。科学ではなく肉体の信者がリコだ。特技は底なしの胃袋に武器を格納できること。彼の胃には螺旋階段とエレベーターが併設され、隊長の指示に応じて機会、爆弾、楽器などをつぎつぎ吐き出す。バズーカ砲が大好きでなんでも破壊したがる凶暴な筋肉派。彼自身がマシンガン、掃除機、シュレッダーに変身するときもある。魚と甘いものに目がない。コミュニケーションは雄叫びが主。犬の真似が得意で口癖は「ドッカーン」に「さかなーッ」。新人はペンギンズの中の唯一の良識派。ふだんはおとなしいが戦闘能力は高い。若くて社会経験が少ないため、ジュリアンの口車にのって機密事項をばらしてしまうことが玉にキズ。苦手なものはアナグマ。やさしい性格でテロリスト集団のペンギンズとしては、攻撃以外の解決策を提案してスキッパー隊長に諌められることがしばしばある▼マリーン。本シリーズただ一人の女性。カリフォルニアの水族館出身。「ルームメイト」では同居人がくることを楽しみにしていたがやってきた同居人は680キロの巨大なセイウチ、ロンダだった。彼女は性格も荒く図々しく、不潔で整理整頓がなっておらず、きれい好きで几帳面なマリーンはストレスまみれになる。人情家のペンギンチームが相談に乗り、セイウチを別の動物園に移送する計画を立てたが、北極便に積み込んだとわかる。セイウチはシロクマの餌だ。このままではロンダが食われる。マリーンは「ロンダは嫌いだが、このまま放っていたら自分が嫌いになる」と、ロンダを奪還し改めて動物園行き移送車に積み込む。マリーンの人格が激変する「ワイルド・マリーン」。動物園を一歩でるとマリーンは野生が目覚め獰猛なカワウソに一変。動物園との境界を一歩またぐともとのマリーン嬢に。男たちはアッケ。ジュリアンは「女なんてどの動物も同じ(もちろん人間をも含んでいる)。理解できん」それをきいた隊長が「気持ちはわかるよ」。ハッカーして住居システムに侵入すれば、大好物の魚が食べ放題だとわかったペンギンズは、コワルスキーを先頭にシステム解読に総力を結集する…観客の脳裏にはペンギンや猿ではなく、思い当たる人物像がよぎるのではないかと思われます。

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