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2015年1月27日

ひな人形七段飾りに込められた愛と絆の物語 絵本『三月三日のおくりもの』

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安藤人形店
『三月三日のおくりもの』
作/安藤啓子
絵/東野恵美子

雛人形コーディネーターと新進イラスト作家が共作

 お雛様とお内裏様、五人囃子・官女などから嫁入り道具に至るまで、すべてに深い意味が込められている、ひな飾り。ひな人形を贈られ、飾ることによって、「自分はこんなに愛されている」「みんなに見守られている」、そのことを主人公の女児と人形たちを通じて伝えているのが、絵本『三月三日のおくりもの』(発行/安藤人形店)です。
 文章を担当したのは、「京の名工」である安藤人形店三代目・安藤桂甫さんの妻で、雛人形コーディネーターの安藤啓子さん。「ひな飾りに込められた思いを知ってほしい」との安藤さんの願いを受けた「京都精華大学 京都国際マンガミュージアム事業推進室」のスタッフが、平成25(2013)年7月、絵の担当候補として3人の作品を安藤さんに提示しました。
 「即、主人と一緒にひと目惚れ」(安藤さん・笑)したのが、同校の卒業生で似顔絵・イラスト作家、東野恵美子さんの作品。「何ともいえない、ほのぼのフワッとした作風」が夫妻の心を射とめ、同年11月、東野さんは作品づくりに先がけ安藤人形店を訪れます。

作品づくりを通じ改めて周囲の愛情を実感

 自身も幼いころ、祖父母から贈られた七段飾りを飾っていましたが、安藤さんの説明を受け、一つひとつに込められた意味を初めて知ったという東野さん。「が然、スイッチが入った」と創作意欲を刺激され、数ヶ月を経て、「すべて力を出し切った」と言い切れるほど満足のいく作品に仕上がりました。
 絵本は七段飾りを飾りつけていくに従って、女児が人形たちの役割や由来を知り、エピローグでは両親や周囲の人たちの愛情に包まれ、幸福を実感する構成。女児の名前は空欄になっており、絵本を贈られた子どもたちの名前が書き込めるほか、巻末にはメッセージが記入できるので、贈りものとしても喜ばれているそうです。
 七段飾りの由来を子どもにも分かりやすく紹介した作品は珍しく、安藤さんは「両親をはじめとするたくさんの人たちの喜びと愛情を実感できるストーリーなので、ぜひお子様に読み聞かせてあげていただきたい」とにっこり。すべてのページに思い入れがあるという東野さんも、「作品づくりを通じて周囲の人たちの愛情を改めて実感した」と話し、多くの方に読み継がれることを願っています。

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