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特集「男前」

2015年2月9日

特集「男前2」 エミリー・ブラント オール・ユー・ニード・イズ・キル(2014年 SF映画)

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監督 ダグ・リーマン
出演 トム・クルーズ/エミリー・ブラント

セクシーな筋肉女子 

 劇中頻繁に使用される耳慣れぬ単語「ギタイ、アルファ、オメガ」について。ギタイは宇宙からの侵略者の総称、アルファはギタイ族の中ボス、オメガは大ボスで全ギタイの頭脳であり、あらゆる指示を与える存在。オメガは時間を操作する能力を持つ。どういうことかというと、中ボスのアルファが殺されたら、時間を巻き戻し死ぬ直前の状態にアルファを生き返らせることができる。アルファは死なないのである。主人公のウィリアム(トム・クルーズ)は戦闘でアルファを殺したとき、青い血液を浴びたことによってアルファと同じ能力、つまり殺されても死ぬ直前の自分に戻れる力を持った。もうひとり「ループ」の力を持っていたのが優れた戦闘技術により「地球防衛軍の女神」と呼ばれるリタ(エミリー・ブラント)だ。しかし彼女は重傷を負い、大量に輸血されたことで青い血の特殊能力を失っていた。戦場でウィリアムと出会った彼女は、彼こそが侵略軍のパワーの源であるオメガを破壊できる人物だと確信する▼トム・クルーズがヘタレの見本のような文官(少佐)で登場、戦闘の現場部隊への異動を聞くや言を左右して辞退、怒った上官は彼を二等兵に降格し最前線の突撃班に編入する。彼は5分で死んでしまうがその前に偶然とはいえアルファを撃ち殺し、青い血液を浴びていた。ウィリアムは最初、どうして死ぬたび同じ場所に戻って生き返るのかわからなかったが、リタと粒子物理学者カーターの説明で自分が「ワープ」能力を備えたことがわかる。カーターによればオメガは完璧な進化をとげた侵略有機体であり殺戮マシーンであり、オメガが持っていないものは人間性だけ。ウィリアムは何度も死と生をワープしながらリタの訓練で攻撃技術を磨き、オメガがどこに潜んでいるかを探り、侵略軍のロンドン総攻撃が明日だという情報をつかむ。それまでにオメガを倒さないと地球の未来はない。ウィリアムとリタは夜明けまでの3時間にオメガ攻略をかけようとするが戦力が絶対不足。ウィリアムは自分が所属するJ部隊のチームに、危機を訴え共に行動してほしいと呼びかける。半信半疑だったメンバーは「勝利の女神」またの名を「戦場のビッチ(牝犬)」リタが先頭に立つとわかり「生まれ変わりの化け物」(オメガ)を倒してやると団結する▼ワープするたび切り替わるシーンがわかりにくいかもしれませんが、オメガ討伐による「地球の防衛と人類の救出」という着地点に向かって物語は進むわけですから、本筋さえつかめばそうわかりにくくありません。泣き言ばかりいっていたウィリアムが着々と男ぶりをあげ、トム・クルーズ本来の熱血漢に変貌するプロセスも(なんだ、やっぱりなあ)としか思えなくても嫌味ではありませんし。歩く戦車ともいうハイテク・スーツに身を固めた戦闘シーンの迫力とアクションも見応えたっぷりですが、物語のいちばんカッコいいところは、リタを死なせないために、運命を変えようと奮戦するウィリアムの「人間性」、つまりオメガにないたったひとつの機能をきっちり描いたことでしょう▼エミリー・ブラントは(彼女だけではありませんが)撮影前3ヶ月からみっちりトレーニングを受けみごとな肉体改造。長い腕と肩にはしなやかな筋肉がつき、体重を絞ったシャープなシルエット、戦闘マシーンも「さなり」というヒロインに変身しています。36キロから45キロのハイテク・スーツを装着し、特殊撮影のし掛けはあるものの縦横無尽の動きは、ダイナミックなだけではない、エレガントでもあるアクション女優の出現を思わせました。もの問いたげな情感と憂いのある目がいいのだと思います。ウィリアムがトレーニングジムにいる彼女を訪ねるとエミリー・ブラントが腕立て伏せをしています。床から半身を起こす動作がシルクのようにセクシーです。彼女はイギリス人。21歳のとき「 マイ・サマー・オブ・ラブ 」でうぶな田舎娘をたぶらかす、性悪の金持ちお嬢さんを演じていくつかの映画賞にノミネートされ、2年後「 プラダを着た悪魔 」ではメリル・ストリープの鬼編集長を、踏まれても蹴られても追いかけてゆく健気なアシスタントを好演し、主演のアン・ハサウェイにまさる印象を残しました。マット・デイモン、ブルース・ウイリス、そして今回のトム・クルーズと、大物との共演が続いています。31歳。楽しみな女優さんです。

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