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特集「男前」

2015年2月14日

特集「男前2」 ペネロペ・クルス バンディダス(2006年 アクション映画)

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監督 ヨアヒム・ローニング
出演 ペネロペ・クルス/サルマ・ハエック

ガーリー西部劇 

 ペネロペ・クルスのアメリカ映画初主演が「ウーマン・オン・トップ」(2000)だった。以後ハリウッドとスペインで映画を撮っているけど、ハリウッドでの作品っていうの、あんまり好きじゃないのよね。「バニラ・スカイ」もパッとしなかったし、舞台はスペインだけど「 それでも恋するバルセロナ 」ではアカデミー助演女優賞を取ったものの、監督が熱をいれているのはだれがみてもスカーレット・ヨハンソンでしょう。だいたい「助演」というガラではないのだ。最新作の「 悪の法則 」(2013)なんか、キャメロン・ディアスの一人勝ちだったわ。なんでこんなくだらない役に出たのだろう。「エレジー」は好きだったけど、これだって監督はスペインのイザベラ・コイシェでしょ。「 ボルベール〈帰郷〉 」で「帰郷」を歌ったシーンのペネロペや「 ウェルカム!ヘヴン 」でのコメディエンヌの持ち味なんかを考えると、ペドロ・アルモドバルにしろ、アレハンドロ・アメナバルにしろ、先のイザベルもそうなのだけど、つくづく彼らが、ペネロペのキャラをよくわかったうえでキャスティングしていたことがよくわかる▼ペネロペってよく見ると男顔ですね。似た感じがイングリッド・バーグマンにあったわ。濃い眉、力のある眼。引き締まった顎、鼻筋が通り怒ったときにムッと派手に引きむすぶ唇。すぐ泣く。みるみる涙目になってぽろぽろ大粒の涙をこぼす。彼女18歳でデビューした。今(2014)40歳だ。出演した主な映画が40本近くになる。お産のときしか休まないような大先輩女優がいるが、彼女も同じ道をいくのだろうか(笑)。とにかく小難しいことをいわず、ペネロペが出ているから楽しい、という映画をこのシリーズで選ぶことにした。それがまず本作だ。共演はペネロペが私生活でも仲良くつきあっている、無二の親友のサルマ・ハエック。「 フリーダ 」でメキシコの女性画家を演じた個性派。彼女はペネロペがスペインで映画に出始めたころから、テレビや新聞のインタヴューでペネロペのことを「すごい新人だ、いい女優になる」とほめちぎっており、それを知ったペネロペがうれしくなって電話したのがそもそものきっかけだ。「サルマはわたしが初めて渡米するのを知って空港に迎えにきてくれた。アメリカで最初に会った人が彼女よ。わたしのキャリアは彼女といっしょに歩き始めた。子供のころからの友だちのような関係なの」▼サルマは本作について「ペネロペがウェスタン・アクション・コメディの企画をもってきて、ふたりの共通の友人、リュック・ベッソンにアイデアを話すと数ヶ月で脚本と撮影の準備ができていた。ハリウッドでは企画しても話し合われるのに何年もかかって、ほとんどオクラ入りになるのに、やると言ったことをやり遂げるベッソンに感心した」。共演のサム・シェパードはペネロペとサルマに銃と強盗のテクを教える元大泥棒である。スペイン人のペネロペとメキシコ人のサルマが流暢な英語で台詞を喋る。内容といえばコテコテの「女泥棒たち(バンディダス)」というタイトル通りの西部劇だ。時代は1848年。農業しか知らない地元の娘マリア(ペネロペ・クルス)は、父親が銀行で融資をとりつけるあいだ、外で待ちながら愛馬とゲームをしている。馬は大きな蹄で地面をひっかき、マリアはそれをみて「わたしの勝ち」とか「だめよ、わざとやったのね」とか文句をつける。いかにも健康な若い農婦といういでたちだ。サラ(サルマ・サンドバル)は地元銀行の頭取のお嬢さんである。ヨーロッパ留学から休暇で戻ったばかり。彼女の頭の中は知識と教養ではちきれそう。ニューヨーク銀行は鉄道開通のため、貧しいメキシコの民衆からインチキ同様の不当な値段で土地を買い、うるさい相手は殺してしまう非道な手段で買収を進めていた。マリアの父親も殺され、サラの父親もまた、地元銀行を強引に傘下におさめようとするニューヨーク銀行によって殺害される▼最初は反発しあっていたマリアとサラは、力を合わせて復讐を計画するが、いかんせん、銃を射ったこともなく武器を扱ったこともない。だれか強盗を教えてくれる先生はいないか。ふたりの事情を知った牧師は、ビルという男を訪ねることをすすめた。これがサム・シェパードだ。特訓がおもしろい。銃を撃つには腕力が要る、腕立て伏せ、懸垂、ジョギング。そこまではよかったが「ぶらさがっていろ」と指示してビルはさっさとどこかへ。高い木の枝の下は激流である。力尽きたマリアが急流に落下「助けて、わたしは泳げないのよ~」チェッと舌打ちしたサラは見事なダイビングで着水。あっぷあっぷ流されるマリアを岸辺に連れて行く。それまで突っ張っていたマリアは「ありがとう、ごめんね」と握手。崖の上からみていたビルはふたりをよび「最後に教えることがこれで終わった。それは〈相棒を信じる〉ことだ。あとはお前たちでやれ。行け」この調子のみせどころ、きかせどころがベッソンの脚本にはぎっしり。なにしろ「 ニキータ 」「 レオン 」を監督、「 コロンビアーナ 」「 96時間 」のプロデュース・脚本ですからね、アクションとくに女を暴れさせたら最高の人です。ペネロペは32歳、サルマは40歳でした。まるで女学生みたいにはしゃいでいました。

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