女を楽しくするニュースサイト「ウーマンライフ WEB 版」

  • facebook
  • twitter
  • line
  • rss

特集「B級映画に愛をこめて」

2015年6月19日

特集「B級映画に愛を込めて」
ルームメイト2(2005年 サスペンス映画)

Pocket
LINEで送る

監督 キース・サンプルズ
出演 クリステン・ミラー/アリソン・ラング

相変わらず女ふたりの迷走劇

「ルームメイト2」となっているけど実質リメイクです。鮮度が落ちたのは否めないですね。主演の女優ふたりが似たような顔にみえて(あえて似せているせいもあるけど)、ブリジット・フォンダとジェニファー・ジェイソン・リーのときみたいなエキサイティングに巻き込んでくれないのですよね。この映画とは別作だし「シネマ365日」シリーズにアップする気はないけど、「ザ・ルームメイト」(2011)という、わりと新しい映画があるのよ。「2」に懲りないというかなんというか、最初の「ルームメイト」からあしかけ20年。なんでそんなにみんな「ルームメイト」が好きやのン▼粗筋といえば似たり寄ったりだけど、共通項は若い女性二人が同居し、ひとり、もしくはどっちもがキャリア・ウーマンでヒロインには男性の恋人がいて仕事も順調だったが恋人とケンカする、もしくは女友達と恋人がデキちゃってルームメイトを解消するか、どっちかの理由で別れる。本作では後者のほう。彼女らはライバルでもあり友人でもある女友達と社内のプレゼン企画で競争し、採用されたほうが昇進するという競争関係にある。ホリー(クリステン・ミラー)とジャンが同じ部屋に起居する友人同士だ。ホリーはジャンの計略にかかり恋人は寝取られ、怒りのあまりアパートを出る。新しい部屋を探していたら「ルームメイト募集」の広告をみて、広告主テス(アリソン・ラング)に会う。彼女のひかえめな人柄が感じよくてホリーはすぐ同居を申し込み、テスも受け入れる。だいたいこういうあたりから「ルーメメイト」の基本的図式は固まってくる。どっちかがどっちかを独り占めしたくて、相手に恋人がいることが気に喰わない、いやそればかりか、相手と一心同体になろうと服も髪型も同じにして、テスはホリーをストーカーする。恋人とよりを戻したホリーは、テスの異常な愛情にとまどうが、自分を頼りにしているのだから見捨てることはできないとやさしく振る舞うものの、テスの独占欲は一方的に強く狂的になる▼このあたりがおかしいのよね。一作目はマアよかったのよ。そういう関係も世間にはあるのだろうなあ、ですませたけど、13年もたってなんでまたなんの進展もないサイコ女を蒸し返すのよ。ああそう。女っていうのは過去の傷にとらわれた以上、だれかにしがみつかないと立ち直れないと思われているのね? 男にしがみついてもよさそうなのに、同性の同じ年頃の女にしがみつくのはなんでよ。おまけに絶対に女同士はうまくいかないという固定観念のうえにこの映画はなりたっているみたいよ。ホリーもテスも母親との関係が順調でなかったことが浮かび上がってくる。むしろ幼児期に母親に愛されることがなく、成長して女に愛情を感じるようになったというならわかるのよ。世間で普通のことだから。でもこの映画はテスをサイコ女にしちゃったわけでしょ。劇中それほど殺す必要もない人たちを殺していく殺人鬼にしている。ホリーは美人で頭がよく(なんとなくキャバクラふうだったけど)、恋人を振っても追い出しても復縁を迫られるほど魅力のあるいい女。ヒロインを独占したいルームメイトは、病的でゲイで暗くて陰気で、どこまでもあきらめないでつけ狙う。なんだかヒロインだけができすぎで、敵役はゲイのイメージの延長線上に殺人鬼になったみたいな、そっちの感覚のほうが病んでいるわ。ゲイだろうとヘテロ(異性愛)だろうと、おかしな奴はおかしな奴でしょう▼主役級三人は揃ってホラーとサスペンスに縁があって、ホリーのクリステン・ミラーは海外ドラマの「ザ・ブルー」で密室と化した学校のプールで炸裂する学園殺人鬼の映画に、テスのアリソン・ラングは実話を元にしたサイコパスの映画「丘の上の絞殺魔」に、ジャンのブルック・バーンズは父の遺志を継いだ女性消防士などの役をそれぞれ演じている。まるで「ルームメイト・シンドローム」みたいに。こっちのほうがこわい?

Pocket
LINEで送る