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特集「ナンセンスは素敵だ」

2015年7月18日

特集「ナンセンスは素敵だ2」オースティン・パワーズ:デラックス(1999年 コメディ映画)

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監督 ジェイ・ローチ
出演 マイク・マイヤーズ/ヘザー・グラハム/ヴァーン・トロイヤー

「おバカと下品」てんこ盛り

思いつくところから書いていきます。ハメはずすのが目的で作っている映画をハメはずさず書くのは難しいね(笑)。パロディシーンで「おお、なつかしい」いっぺんにわかったのは「007ドクター・ノオ」の海岸ね。初代ボンド・ガールのアースラ・アンドレスがビキニで上陸、ここをヘザー・グラハムがやります。ヘザーちゃん、本作ではイギリス情報部の、1960年代のスパイ。ストーリーは1960年代と90年代をタイムマシーンで行ったり来たりしますが、シーンが切り替わるときのギンギラギンのシュールな映像が、いかにも当時を思わせます。モンティ・パイソンや「バック・トゥ・ザ・フューチャー」もバックにあるのだけど、いきなりエリザベス・ハーレイがフェムボットになって頭を爆発させる。よくやる。いきなり、といえばオープニングでトム・クルーズが黒ぶちのメガネをかけ、オースティン・パワーズ(マイク・マイヤーズ)になりきって劇中のアクション・シーンを演じています、監督役のスピルバーグは本人です▼かなりグロテスクな場面も少なくない。ウンチのジュースをごくごく飲ませるとか、テントのシルエットでは、オースティンの肛門からヘザーがつぎつぎ妙なものを取り出す、最後には長いアンブレラまで!(トいうふうに影絵では映る)。悪役の主人公ドクター・イーブルの8分の1のクローン、ミニ・ミーを、イーブル親父は目に入れても痛くないほど可愛がるが、トイレの水洗に落ちたミニ・ミーをあっというまに宇宙空間に放出し、暗い宇宙をミニ・ミーはさまよう、捨て子や~。まあこれは親父の戦略でエンドには無事宇宙船に吸収され、親子で新たなる復讐劇にのぞむのですが。本作の悪役はかなり面白い。ドクター・イーブルはマイク・マイヤーズの二役で、宇宙の冬眠から醒めて地球に戻ってきたところ、なにをやらしても時代遅れなので、徹底的に息子にバカにされる。冷凍冬眠していたあいだに作られたミニ・ミーを可愛がるのですが、このクローン息子がけっこうなワルなのだ。演じるのはヴァーン・トロイヤー。監督は最初CGを使うつもりだったが、トロイヤーがウンといってくれたことに感激した。彼は身長81センチ。子供のころからショウビズの世界にあこがれ、高校卒業後、テレビや映画に出演し「ミニ・ミー」でブレイクした。「ハリポタ」ではゴブリンのグリップフック役だった▼ミニ・ミーは親父の脇に座り、ニギニギしたりする。このサインは会話中特に(これを強調したい)というときのサインによく使われる。親父とそっくりなまま8分の1に縮小したミニ・ミーは動きが素早く、床をすべり速攻、と思うと首にかじりついて殴る、噛む、叩くなど顔面攻撃をしかける。ドクター・イーブルの冬眠中、留守を預かっていたナンバー・ツー(ロバート・ワグナー)が、スターバックスのコーヒーショップ経営に大成功、ヘタな世界戦略よりこっちの店舗展開のほうがよっぽどもうかるとボスに進言するのには笑った。スタバはこのシーンを快諾したそうだ。60年代のナンバー・ツーはロブ・ロウです。マイク・マイヤーズはオースティンとドクター・イーブルと、もうひとつファット・バスタードの三役です。前二者はすぐわかりますが、バスタードはそうはいかない、おみごとな化け方です▼パロディとコテコテのシモネタの連続に食傷するが、ホッと現実世界に返るシーンがここ。街角のレストランの前でミュージシャンたちがライブしている。バート・バカラックとエルヴィス・コステが本人役で出演しています。曲は「恋よ、さようなら」。こっちは「アポロ13」のパロディです。クリント・ハワードが管制官で出演。どこかで見た大統領だなと思ったらティム・ロビンスでした。ともあれ、笑う分には最高。あとくされなし。余りにも幼稚すぎる? この映画にそんないいがかりこそナンセンスです。

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