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特集「ザ・クラシックス」

2015年7月31日

特集「ザ・クラシックス2」幸せの1ページ(2008年 ファンタジー映画)

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監督 ジェニファー・フラケット
出演 ジョディ・フォスター/アビゲイル・ブレスリン/ジェラルド・バトラー

あなたを決して独りにしない

ジョディ・フォスターの三枚目に笑いました。南方の孤島の火山の麓で暮らす海洋学者ジャック(ジェラルド・バトラー)のひとり娘ニム(アビゲイル・ブレスリン)は、冒険小説のヒーロー、アレックス・ローバーの大ファン。寝る前に新刊を読むのが毎日の楽しみだ。彼女の友達はアシカのセルキー、アゴヒゲトカゲのフレッド、ペリカンのガリレオ、くじらのエミリーだ。孤島といってもハイテク完備、食糧その他日常必需品は定期便が届けてくれる。美しい大自然に囲まれたこの島がニムは大好きだ。ある日パパは新種のプランクトンを採取するため沖に出た。一泊か二泊の短い船旅になる予定だった。留守番していたニムは、みたことのない不思議なメールを受け取る▼サンフランシスコに住むベストセラー作家、アレクサンドラ(ジョディ・フォスター)は新作に没頭しているが筆が進まない。彼女は極度の対人恐怖症、潔癖症、外出恐怖症、いわゆる引きこもりで一歩も家を出たことがない。ドアを開け郵便受けまで行くのも苦痛である。原稿がはかどらない彼女は、なにかヒントはないかとネットで検索していたとき、孤島の海洋学者ジャックの記事にふと関心を持った。大いに興味を引かれたアレクサンドラはジャックにメールを送り、協力を仰ぐことにする。ジャックの留守中ニムがそれを読んだわけ。発信者がアレックス・ローバーになっているのを見たニムは、憧れのヒーローからのメールであることに歓喜、ジャックが帰ったらきっと協力してもらうと返事する。アレクサンドラはニムがてっきりジャックの助手だと勘違いし、小説に使えそうなネタを質問し、ふたりはメールで交流する。ある夜、島を激しい嵐が襲いジャックの船は難破した。ニムはパパと連絡がとれなくなった。ニムはヒーローのアレックスが助けにきてくれると信じ、アレクサンドラにSOSを送った…▼うろたえたのはアレクサンドラだ。島は「南アジア海、南緯20度、西経162度」の孤島とニムが教えた位置を、大きな地球儀をぐるぐる回して調べる。ここにいたって初めてニムとはだれか疑問を持つ。「あなたの年齢は?」「あなたはジャックの助手?」。ニムが幼い子供だと知ったアレクサンドラは、事態の深刻さに警察に電話した。「え、南太平洋? うちの管轄はサンフランシスコだけですが」アレクサンドラはめげずにフィジー市役所に電話する。「南の孤島? フィジーには331の島があります」ガシャン。ニムにこう聞いた。「どうすればあなたを助けられる?」答えは一言「Come」(来て!)。冗談じゃない、アレクサンドラは自分をアレックスだと信じているニムに返信「許してくれ、助けたいが外出恐怖症でどうにもしてあげられない」そこへアレックス・ローバーの幻が現れ「なさけないぞ、それでも冒険小説の作家か」と尻を叩く。アレクサンドラはうめきながら身支度する。ドアからタクシーまでの距離すら決死の歩行。よろめきながらタクシーにのりこむと「オエーッ」運転手は「大丈夫ですか。まだ動いていませんが」▼島にたどりつくまでのジョディの珍道中が見ものだ。大量に持ち込んだ消毒薬も大きな缶切りも没収、飛行機に乗ると乗務員をやたら呼び止め室温が暑すぎるとか、あと何時間かかるとか、同じことを何度も質問する、空港に降りると物売りに絡まれ、案内にあった大型飛行機とはプロペラの小型機、船に乗り換えると背の立つ所まで来てあとは歩いて行け。ほうほうのていでたどり着いたところ、ニムは想像していたヒーローではないことにがっかり、「ここはわたしとパパの島だからあなたは帰って」と剣もホロロだ。夜の夜中に島に放り出されたアレクサンドラは暗闇のなかをニムによびかける。「地球を半周してやってきたのよ。飛行機、ヘリをのりつぎボートまで盗んで。あなたの迷惑だとはつゆしらず。でもひとりで平気みたいだから、わたしは島から出て行くわ。二度と家から出ないわ。キャーッ」なにかにつまずく、なにかが頬を撫でる、なにかにぶつかる、アレクサンドラは叫ぶ「いっそひとおもいに殺して!」そこに宙に浮いた明かりが飛行してきた。「もうだめ。巨大ホタルに殺される」でもそれは大きな懐中電灯を持ってケーブルに乗ったニムだった。アレクサンドラはニムが作ってくれた、豆と幼虫を炒めた得体の知れぬ料理をごちそうになる▼アレクサンドラがやってくるまで、島をリゾート開発しようとする観光業者の団体を、ニムと動物たちが追い返すアクションなど、けっこう盛り沢山ですが、やっぱりメーンはニムとアレクサンドラの心の交流とパパ救出です。パパはペリカンのガリレオが運んだ道具箱で船体を修理し操舵します。パパが帰らなくなって4日目、ニムはすっかり弱気になりしょんぼり。アレクサンドラは「よく聞いてニム。たとえどうなろうとも、ここであろうとも、どこへ行こうともわたしがついている、あなたを決して一人にしないわ」そういってしっかり抱きしめる。フォスターは本作のオファーを受けたのは、子供といっしょに見られるからだと答えています。このセリフなんか、きっと子供たちにきかせたかったのでしょうね(笑)。そういえば「マーヴェリック」とか「おとなのけんか」とか、フォスターには、あのクソ真面目な顔で、意外とコメディに強い一面がありました。

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