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特集 LGBTー映画にみるゲイ

2015年8月18日

特集 LGBTー映画にみるゲイ149
スリー・オブ・ハーツ(1994年 ゲイ映画)

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監督 ユレク・ボガエヴィッチ
出演 ウィリアム・ボールドウィン/ケリー・リンチ/シェリリン・フェン

君の歩く姿、話す口元

ゲイにもヘテロにも顔が立つ映画にしようとすると、なにがいいたいのか煮え切らない、こういう映画になるのかしらね。主人公たちがハッピーでもアンハッピーでもいいけど、ニューヨークの病院で女医さんや大学の講師になっている女たちが、いつまでもグダグダ時間つぶしているヒマあるのか。それにエスコート業で一日軽く1000ドル稼ぐ、その道で目下全盛期の男が、簡単に足を洗うだろうか。いやさ、女に惚れるだろうか。どこからみても現実離れした軽い映画だけど、たったひとつ「世界でいちばんの美女と思わせるくどき方」は面白かったわ▼女医のコニー(ケリー・リンチ)と大学講師のエレン(シェリリン・フエン)はいっしょに暮らしていた。コニーはいきなりエレンから別れ話を持ちだされる。原因は観客にもはっきり教えられないが、まあいいでしょ、ある日同居人が急にいやになることだってありますからね。でも納得行かないコニーは元の鞘に戻そうとエレンに電話をかけまくり、エレンは露骨に嫌な顔をする。親戚の結婚式にボーイフレンドを連れて出席すると言ったコニーは、じつはエレンを連れて行くつもりだった。そこで両親にあわせゲイをカムアウトし、ふたりの仲を認めてもらおうと思っていたのにおじゃん。エスコート業のジョー(ウィリアム・ボールドウィン)を雇い、付きあっている男性だと偽って結婚式に出席する▼その帰り、ジョーを逆恨みするギャングが出所し、遺恨を晴らしにジョーの部屋を荒らしまくっていた。コニーはしばらくジョーを自分の部屋にかくまうことにする。ゲイの女とジゴロの会話が面白い。ひとつベッドで寝てもソノ気にならないふたりだが、どっちも孤独だから意気投合した。「わたしとのデート、楽しかった?」とコニー。「ものすごく」とジョー。「わたしって魅力的?」「ばつぐんさ」「いっしょにいて面白い?」「とても」「レズ専門のエスコート業に転職しようかしら」「大事なポイントを勉強しないとダメだな」「セックスのこと?」「そうとも。セックスこそ金の成る木だよ」「セックスだけじゃないと思うけど」ジョーはそこでささやく「そうとも。世界一魅力的な美女の気分にさせる。どんな女でも、いつでもどこでもお手のものさ。君には自分らしいスタイルがある。話し方も、歩き方も、服の着方も、踊り方も…君の歩く姿、話す口元にぼくは燃え上がる」うっとりするコニーに「ほら、イチコロだろ」「ひどいやつ!」でも、とコニーは真面目に「セックスだけじゃダメよ。あなたはいい人だからみんなに好かれるのよ」と言う。ジョーはしんみりして「…ありがとう」ふたりに友情が芽生え、ジョーはコニーの悩みを聞く。エレンを取り返したいというコニーに、エレンがバイだと知ったジョーは「それなら可能性はある。おれを好きにならせてから振ったら、彼女は君のところに帰っていく」とジョーが請け合う▼エレンにアプローチしたジョーは手練手管をくりだすうち、エレンに惹かれ始める。相変わらずジョーはコニーのアパートに同居しているからコニーが毎晩、エレンと幸福だったときのビデオを繰り返し見るのに「いい加減に目を覚ませよ。みじめだろ、こんなビデオ見て」なんていいだす。ジョーはジゴロの仕事に嫌気が差し、上客をキャンセルしたうえ元締めに引退すると告げる。怒った元締めはジョーに報復をはかるギャングに居所をおしえ、ジョーは半殺し。かつぎこまれた病院がコニーの勤める病院で、かけつけたエレンと鉢合わせし、コニーは「あなたを取り返すためジョーにあなたを誘惑させた」と白状する。怒ったエレンはジョーにサヨナラ。退院後ジョーはエレンに会いに行くがエレンは未練気もなくタクシーに乗って去る。そこへ現れたコニー。エレンにビデオを返すつもりだと言い、きっぱり過去を清算し、エレンとよりを戻したいジョーを助けるつもりのようである▼コニーのケリー・リンチは「Lの世界」でロックのスター、アイヴァンとして登場、元モデルの細身の長身です。容姿肢体もさることながら、三人のなかでひとつも傷つかないエレンより、よほどいい女だと思いますけどね。

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