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特集「ベストコレクション」

2015年9月1日

特集「秋の夜長のベストコレクション」ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション(2015年 アクション映画)

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監督 クリストファー・マッカリー
出演 トム・クルーズ/レベッカ・ファーガソン

がんばれ、トム

「ミッション:インポッシブル、見たよ」「わたしも見ました」「えーッ。なんでわたしだけ。くやし~」という、やりとりのあったお盆明けのわが社のオフィス。平成27年8月「ローグ・ネイション」公開にあわせ、早速映画館に行ったミッション・ファンが「よかったね」「おもしろかったです」と機嫌よく話しているのを聞き、(よ~し、行ってやるのだ)気合の入った彼女は万障繰り合わせ、ホントにとんでいったのです(笑)。同シリーズが始まってから2015年現在で19年。34歳だったトム・クルーズは53歳になりました。第1作から第4作まで、興行収入は20億ドルにのぼります。5作目の本作も忠実にこれまでのミッション路線を踏襲しました。女優はスエーデンの新星レベッカ・ファーガソンがみごとなアクションで気を吐いていますが、彼女以外は男、男、男。トムとともにスパイ組織「IMF」の砦を守るメンバーに、サイモン・ペグや、ジェレミー・レナーらのおなじみが登場し、男の友情と、血のたぎる騙しのテクニックを駆使しまくります。ベッドシーンなし、ラブシーンなし、アクション、アクション、アクションで全編を貫くのです▼「ミッション:インポッシブル」の勝利の要因はいくつかありますが、最たるものにトム・クルーズの役作りと、それをこなすスキルがあります。たとえていえば本作のバイク・アクションは、話題をさらった「高度5000フィート」の影になっていましたが、革ジャンなし、ヘルメットなしでやった爆走バイクの横転は、たとえ一部がスタンとであったとしても「いいぞ、トム」「そこだ、やったぞ」といわずにおれない鮮やかなテク。トムは親日家で20回以上に及ぶ来日は、ハリウッドでもダントツです。俳優であるばかりでなく、プロデューサーとして日本市場を大事にする、それに尽きるでしょうが、自身やってきてインタビューに答え、どのシーンとどのシーンではがんばったとか、死にそうになったとか「ぜひみてほしい、アリガトウ」という肉声の訴求力に比べたら、世界中をキャンペーンに飛び回っているにもかかわらず、わざとのように日本を素通りしている大物なんかは、パフォーマンスの乏しさを露出している。トムのビジネス感覚は、その国が好きだとか嫌いだとかいう幼稚なレベルではない。おかげで、みよ、素直な日本人は大喜びで、10月6日を「トムの日」とまで制定したではないですか。彼は撮影が始まればだれよりも早くセットに入り、仕事がすんでスタッフが帰るのを見届けるようにして、最後にセットを出る。トップにはトップの流儀があるのです▼主要撮影は2014年8月に始まりました。ウィーンの地下鉄、国立歌劇場、モロッコのラバトなどをロケしてまわり、同年12月、スタッフ一同は今回の最高の売りである「高度5000フィート」の撮影に臨みました。トムのイーサン・ハントは正義のかたまりです。仲間を裏切らない。どんなことをしても目的を達する頭脳と体力と技術を持っている。CIA長官は「IMF」がひとつもいうことをきかない、あいつらを野放しにしておいたらなにをするかわからんと、独立組織を解消しCIAの一部に吸収しようとします。イーサンは確固たる信念のもとに、世界支配をたくらむ「ならずもの国家」(ローグ・ネイション)の証明に立ち向かう。チームメイト、ベンジー(サイモン・ペグ)は、親組織(CIA)を敵にまわそうがクビになろうが、盟友イーサンと行動をともにする。任侠路線もはだしで逃げる男の世界です▼こんなことばかり書いていると粗筋もヘチマもないが、本来そんなもの不要なのだ。見たらわかる最たる映画であって、その説得力こそが足掛け20年、市場を制覇してきた最大のエンジンでした。トムの自己節制などいまさらいう必要がない。若き日のシュワちゃんが筋肉美だとしたらトムは機能美である。動いているときこそ彼の肉体は瞬間風速で、最高の美しさを示す。今回ただひとりの女優、レベッカ・ファーガソンですが、彼女が選抜されたのはなぜか。一言でいえばイーサンの相手役は、運動能力によって選ばれるのではないかとふと思いました。トムといっしょに走るシーンが何度かあるのですが、遅れをとらずフォームを崩さず、速く美しく走る体力と運動神経も「ミッション」では必要とされる演技力のはずです。それでなくとも本シリーズのすべての作品には、トムのきれいな全力疾走が真横から必ず挿入されます。レベッカはシーンによってはヒールのまま走りますが、さすがに「靴を脱がして」とトムに頼んだ場面は、ひょっとしてアドリブかも(笑)。パラマウントは公開後早々と「ミッション:インポッシブル6」の制作を決定し、来年(2016)8月には撮影にはいりたいと発表しました。だれにでもライフワークがあっていい。トム、がんばれ。

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