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特集「偏愛力」

2018年7月22日

特集「偏愛力4」⑦
あなたは私のムコになる(2009年 コメディ映画)

監督 アン・フレッチャー

出演 サンドラ・ブロック/ライアン・レイノルズ/ベティ・ホワイト

シネマ365日 No.2548

国外退去で偽装結婚

偏愛力

 邦題からして馬鹿らしい映画なのだけど、主演がサンドラ・ブロックなので見ました。サンドラは性格のよさが災いしてか、ビッチや悪役は似合いそうもないけど、ないものねだりせずコメディエンヌとしての強みや、硬派かつ情のあるバディもので、きっちり結果を出しているところが好きです。柄に合わないことに手を出さない。「ゼロ・グラビティ」なんか、彼女の「一生懸命・真面目・一途」な性分がそのままでていい映画になっていた。本作も悪くはないですけど、恋愛仕様がちょっと雑ですね。ニューヨークの第一線で雑誌を仕切る編集長、というキャリアウーマンのマーガレット(サンドラ・ブロック)が、ビザの期限切れのため国外退去となり、3年間こき使ってきた年下の部下、アンドリュー(ライアン・レイノルズ)と偽装結婚する。まあよいとしよう、彼の実家アラスカに行って、家族は土地の名士、セレブ一族で絵に描いたような家族愛の中で、良心の呵責を感じ披露宴の席上、事実を告白して会場から去る。目をつぶろう。しかし、マーガレットが結婚してくれと頼んだ途端、アンドリューの態度が一変してエラソーになるのは今までのリベンジか▼マーガレットは16歳から家族もなく一人で身過ぎ世すぎして現在の地位を得た。寂しい境遇だと言えるが、結婚しなかったのはそれが「快適だから」だ。もし、マーガレットと同じく這い上がってきた女性がいたとして、いきなり男から「ひざまずけ」と言われて喜んで言いなりになるだろうか。どうせすぐ離婚するのだから、ちょっと目をつぶればいいわけか。マーガレットが男の実家と自分の身の上が違いすぎたことも、コンプレックスになっただろう。こんな違和感こそが恋愛の実態にはあるはずで、そこを一挙に、愛があれば発車オーライにしてしまったのが、雑だと感じさせるわけ▼アン・フレッチャー監督は、愛を確認する映画という点では「ステップ・アップ」があるし、バディものでは「キューティ・コップ」がありどっちもヒット作だった。本作もごちゃごちゃ言わんでもいいような映画だけど、喉に刺さった小骨のような違和感を、どこかで取り除いておいて欲しかったわ。ライアン・レイノルズの強気の変化は、スカーレット・ヨハンソンやブレイク・ライブラリーと結婚した実績か? 脇役ではアンドリューの祖母でベティ・ホワイトが出演しています。オン年96歳(2018年現在)にして、エミー賞受賞7回の超ベテラン。ご記憶の方おられるかな。「U.M.Aレイクプラシッド」で、湖で体長10メートルの巨大ワニを内緒で飼っていたばかりか、そのワニが捕縛されるとちゃっかり、子ワニに餌をやって次なるモンスターを育てていたおばあちゃん。この映画では可愛いおばあちゃんにおさまっていますが、サンドラ・ブロックをエスコートしてレッドカーペットを歩くシーンでは、なかなかのオーラでした。