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特集「B級映画に愛をこめて」

2018年8月16日

特集「B級映画に愛を込めて9」①
ターゲット・ダウン1 許されざるテロリスト(2014年 劇場未公開)

監督 ヴァチェスラフ・キリロフ

出演 アンナ・ポポーヴァ/アルチョム・クリロフ

シネマ365日 No.2573

マキシムとアンナ 

B級映画

 「Mr.&.Missポリス」でも思ったのだけど、ロシア映画ってどことなく悠長なのよね。小説でもドストエフスキーは別にして「静かなるドン」とか「戦争と平和」とか、気絶しそうな長編だったわ。本作は特別捜査官二人のバディものです。ジャンル別でいえばアクション映画だけど、トム・クルーズやマット・デイモンのアクションを見慣れると、もう少しシャンシャン動けば、とかシーンをテキパキ切り替えれば、とか思ってしまうのよね。ヒロイン、アンナ役のアンナ・ポポーヴァも悪くないとはいえ、レベッカ・ファーガソンとかシャーリーズ・セロンとかが頭をよぎると、どうしても眠たい。でもどんな映画もあっていい。映画ファンの端くれとしては、この際悠久のロシアの大地を思うべし。判断を急いではならぬ。幸い83分ではないか▼マキシム(アルチョム・クリロフ)は裕福な家庭で生まれ育ち、一流の大学を出たものの、エリート人生に物足らず、FSB(ロシア連邦保安庁)の捜査官となる。アンナは養護施設で育った孤児、生き延びるためにFSB捜査官を選ぶ。マキシムはテロリスト、カリブを追い、アンナは国際金融詐欺師リンツを追跡していた。ハンブルグのとある屋敷で二人は鉢合わせをする。ソリが合わない二人だったが、上司は力を合わせて捜査に協力するように命令する。それはいいとして、国際テロ犯のカリブが、素人芝居の役者みたいに人のいいおじさん顔で現れ、実は詐欺師のリンツに操られており、あっさり殺されるとか、リンツが大金の入ったトランクを提げたまま逃亡するとか。そんなもの邪魔になるだけでしょ。国際犯ならもう少し身軽に処理しておくはずでは。どことなくアナログなのだ。ボートで海に出たリッツを追ってアンナとマキシムはいつの間にかモータボートを調達し、不意に追跡を開始する▼前後の辻褄の合わないことはもう目をつぶろう。リッツに「助けて」とすがるマキシムをアンナは「見下げ果てたやつ」と唾でも吐きそうにいうのだが、こういうところが少年探偵団なのよ。厳しい特殊訓練を受けた捜査官に言わせる台詞ではないであろう。彼らの上司にしても、どこから見てもキレ者ではない。わかりきったことばかり指示する。お前が言うことは現場のジャマだろ、そんな上司ってどこの会社にもいるけどね。すべてのテロはカリブに芝居をさせていたリンツの策謀(というほど大げさなものでもないが)とわかり、マキシムとアンナはめでたくリンツを逮捕、薬を飲ませて喋れなくし、車椅子に乗せて連行する。寝落ちしてしまうアクション映画というのも珍しいが、実はこれ「ターゲット・ダウン」というテレビのシリーズものなのだって。本作が「1」で「2」もDVDになった。ジャケ写だけ見て面白そうだから「2」も一緒に買ってしまった。だから見ることにするが「史上最強の男女コンビ」マキシムとアンナの成長を祈るばかりだ。