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特集「B級映画に愛をこめて」

2018年8月17日

特集「B級映画に愛を込めて9」②
ターゲット・ダウン2 スキンヘッドの天才女ハッカー(2014年 劇場未公開)

監督 ヴェチェスラフ・キリロフ

出演 アンナ・ポポーヴァ/アルチョム・クリロフ/アルニカ・アリリ

シネマ365日 No.2574

2本見たから満足よ 

B級映画

 スキンヘッドの天才女ハッカーが今回の売りです。悪役がよくないと映画は面白くならない、ということでアルニカ・アリリが扮するミカが登場した…彼女、濃い顔ですからワルの雰囲気は充分かもすのですが、いかんせんお話がワンパターンで。捜査官アンナ(アンナ・ポポーヴァ)とマキシムのコンビに加え、ミカへの復讐に燃える天才ハッカー、マスター・ブラスターが一枚噛みます。ワイルドなアンナとクールなマキシムが衝突しながら事件を解決する。ふと思ったのですが、人気のあるシリーズものって、みな安心しながらワンパターンに乗っかるようにできているのね。つまりワンパターンとはある種の正道である▼そう認めた上で、では何が物足りないのか。せっかく日本では珍しいロシア映画なのに、ロシアらしさがないのよね。劇中「モスクワ何時何分」という字幕が出てくるだけで、ここはモスクワの話だと思えってことね。レストランのシーンはあっても人物たちが注文するのはただのコーヒー。マキシムはハンバーガー食べているじゃない。ひどいわ。ロシア料理とかウォッカとかを美味そうに食べたり飲んだりするシーンは皆無。武器・銃器にしてもロシア製ってあんまりスマートじゃないのね。車もそう。欧米の真似をする必要はないから、思い切り鈍重な、いっそバズーカ砲みたいな拳銃でももたせたらどう。マキシムがどんなに激しい格闘でもメガネをふっ飛ばさないのは不自然だわ。ひび割れしないメガネを頭髪に接着剤で引っ付けているの? 彼の表向きの職業は高校の数学の先生だ。いつでもスーツにネクタイを制服みたいに着ているのはそのせいか。まるで大昔のショーン・コネリーの「007」だわ▼アンナは、前回も書いたけど、トレーニング不足よ。アルニカ・アリリも天才と呼ばれる頭ほど体はシャープじゃない。役者は顔だけで演技するのではないでしょ。どっちの女優も、カミソリのような体の仕上げにしてほしかったわね。声に表情がこもっていないわ。セリフの少ないことがせめてもの救い。この調子で、棒読みを続けられたらたまったものじゃない。たったひとことのセリフが忘れられない映画っていくつもあるけど、この映画では80分しゃべり通しでも、記憶に残らないわね▼でもそれを言うなら女優じゃなく、ホンが悪いのよ。まるで、ここであくびしてくださいと書いてあるみたい。とにかく2本見たから満足した。シリーズ「3」があるのね。「3」までも「100」までも、どうぞ続けてください。とりあえずはさよなら、「ダスヴィダーニャ」とさせていただきます。