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特集 LGBTー映画にみるゲイ

2018年9月14日

特集「LGBT映画に見るゲイ10」263
欲望の小部屋(1984年 劇場未公開)

監督 ジョー・ダマト

出演 ラウラ・ジェムサー

シネマ365日 No.2602

考えさせてくれない映画 

LGBT

「シネマ365日」の中で「おバカ映画3本」を選ぶなら「『チャタレイ夫人の恋人』を読む夫人」「ビッチ・スラップ危険な天使たち」「背徳の貴婦人エミリエンヌ」だろうな、と思っていました。そこへ堂々、割って入ったのが本作。監督がジョー・ダマトです。ポルノ、ゾンビ、スプラッターなど、ジャンルを問わず低予算で稼げる映画を量産し「金にならなかったたら失敗作」と公言していた割り切った人。1999年に没しました。本作も、う〜む、レンタル屋さんのカウンターに出すのは気がひけるようなジャケ写です。ヒロインのセレブ夫人アレクサンドラとその夫エリオ、秘書のベルト、そこへアフリカの黒い真珠ザバル(ラウラ・ジェムサー)が登場する。ザバルはエチオピアの王女である。アフリカ戦線でエリオが焼き討ちにあった村を助けた。酋長はエチオピアの習慣として長女をエリオへの贈り物にする▼アレクサンドラと秘書のベルマは深い仲だが、エリオがイタリアに帰ってきたのでベッドを共にできない。あまつさえエロティックなザバルがアレクサンドラの従者となった。従者というのはなんでも言うことを聞かねばならぬらしい。ベルマは秘書としてエリオの口述筆記を手伝うが、耳はダンボになってアレクサンドラとザバルの隣室の気配を伺う。エチオピアでは引き継ぎの儀式が重要らしく、夫から妻へザバルを譲るには、ザバルは証人の前で、アレクサンドラの両の乳房を含み、舌で舌を舐めるのだ。こんな儀式ってあるのか。そこへエリオの息子フリオが海軍兵学校から帰郷する。颯爽とした海軍士官のイケメンです。アレクサンドラは父の再婚相手で、フリオは義母が嫌いだし、義母もなさぬ仲のフリオが煙たい。フリオは傷心のベルマが好きになり、結婚してくれという▼アレクサンドラは画家で、ザバルをモデルに絵を描く。室内のアトリエではなくきらめく戸外である。眩しすぎる採光なんてどうでもいいらしいのだ。ザバルを熱っぽく見つめ「絹の肌触り、体は華奢だけどワイルドで、敏捷な獣ね。お前の国では、女同士で愛し合うの。快楽を味わったことは?」「何度も。頭の中で」。アレクサンドラは早速、頭の中でない状態を手ほどきする。むやみとテキパキ進むのが本作の特徴で、何も考えさせてくれません。海軍士官はどうなった? 彼が純情でして、ベルマが処女だというので行為を強要せず大事にする。アレクサンドラは、ベルマは処女詐欺師だと呵々大笑。ザバルはある日宣言する。「奴隷として人から人へわたりあるく人生はイヤです。アフリカで兄弟とともに死にたかった」突然シリアスなセリフにギョッ▼エリオは作家で戦争詩人だというが、執筆が進まずイライラ。家は破産状態になりポルノ映画の製作を思いつく。イタリア政財界の大金持ちを相手に売るという。物語の主人公はザバル。侵略で村の女と子供はレイプされ男たちは殺された、ザバルは父を助けるため奴隷にされた…ザバルは今や屋敷の女主人となる。アレクサンドラに突きつけた命令は「目障りなベルマを殺せ。宝石が欲しい。先妻が残したもの全て。ご主人エリオを私の奴隷にして」。エリオが怒って最終的にザバルを殺す、という筋だが、これ以上引っ張りようがないから、そろそろ死んでもらわねばという、死なせオチがありあり。もちろん誰が死んでもよかった。ということで高位ランクイン問題なし。