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特集「意外な代表作」

2018年10月29日

特集「意外な代表作2」⑥ サミュエル・L・ジャクソン 
ディープ・ブルー (1999年 アクション映画)

監督 レニー・ハーリン

出演 サフロン・バロウズ/サミュエル・L・ジャクソン

シネマ365日 No.2647
意外な代表作

 監督がレニー・ハーリン、主演にサミュエル・L・ジャクソンとなると真っ先に「ロング・キス・グッドナイト」があります。ハーリン監督は大ヒットと大コケの落差の激しい人ですが、本作では前者。彼が出てくるだけでワルの予感がするサミュエルが、「ロング・キス…」と同様「いい人」役をやっています。ヒロインのアルツハイマー治療薬開発に心血をそそぐスーザン博士のサフロン・バロウズは183センチの長身美人。サミュエルは大富豪の冒険家で、スーザンたちの研究のスポンサーでもある、製薬会社のラッセル・フランクリン社長役。2億ドルをつぎ込んでも進展のない研究に業を煮やし、48時間以内に実験の結果を出さないと施設を放棄すると宣告した。施設「アクアティカ」とは元海軍の潜水艦補給基地だ。海の要塞にして浮かぶアルカトラズとも言われる▼研究内容は「サメは年を取ってもガンにならず脳も衰えない地球最古の生き物だ。ホルモン増殖作用でメスサメの前脳を5倍にした。そのタンパク質が人の脳細胞を再生する」はずというもの。遺伝子操作はハーバード盟約に違反するからサメの脳から抽出した複合体を、アルツハイマー患者の脳細胞に添加する。施設内の海中柵には3匹のサメが生け捕りにされている。うち1匹をサメの番人カーターが捕獲して実験室に引き上げた。4トンのサメだ。麻酔銃で眠らせたはずが、人間との接触で暴れ出した。カーターは殺そうとするがスーザンが止め、サメを海中に放してしまうのだ。サメの復讐が始まる。相手は3匹。巨大な魚体で体当たりし、鉄柵を破り人間は腕を食いちぎられ、嵐の中、救援に来たヘリコプターは司令塔に墜落、炎上爆発して施設は炎に包まれる。ハーリン監督得意のシーンです。爆破炎上シーンの迫力に欠けてはこの人の右に出る監督は探すのが難しい。研究所は沈みゆく地獄と化した▼スーザンが告白した。ハーバード盟約を破り、秘密裏に遺伝子を改造した、その結果、サメは意志と欲望を持つ殺人マシーンになろうとしている。「彼女のルール違反で俺たちはツケを払わせられるのか」と非難が集中した。ここでフランクリン社長が一歩前に出る。「巨大な頭脳を持つ4トンのアオザメが考える目的はなんだ。いがみ合っている時ではない、みんなで助け合って脱出する方法を考え出すのだ」。全員キリッと引き締まる。ところが社長の背後にサメの大きな口が。社長はかぶりつかれ、パクッと閉じたサメの口の両端から腕と脚が見えるだけ。ここまで具体的に撮らなくても。最後に生き残ったのはスーザンにカーターにコックのダドリー。ダドリーが1匹、スーザンが1匹やっつけ、残るは1匹となったがこれが最強だった。スーザンは囮になってサメを引き寄せるといい、逆に餌食になった。残る二人。脚をかじられ、あちこちを噛まれながらも力を合わせ、サメを葬る。モンスター・パニックの王道ですが、サメの脳を認知症の治療にという着想は「まっとう」なのでしょうか。ユニークだったけど。主役級のサミュエルとサフロンがあっさり殺されてしまうのは残念だった。この監督、爆発でなきゃ主役殺しでいくのか。ともあれ100分程度の尺で次から次刺激的なシーンが続き、圧巻間違いなし。サミュエルの善人役もかっこよかったです。そうそう「ブラック・スネーク・モーン」でも、ウツで苦しみ、社会に受け入れられない若い二人を助ける、無私の牧師役が似合っていました。