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特集「ダンディズム-dandyism-」

2018年11月11日

特集「ダンディズム6」⑤ キアヌ・リーブス 
ジョン・ウィック:チャプター2(2017年 アクション映画)

監督 チャド・スタエルスキ

出演 キアヌ・リーブス/ルビー・ローズ

シネマ365日 No.2660

愛犬と痛ましく…

特集「ダンディズム6」

 上映時間約120分のうち、100分くらいはジョン・ウィックが殺しているか、撃ちあいしているか、ですね。前回は愛犬が殺された復讐に人間を容赦なく殺す殺し屋だった。この映画、設定そのものが変わっていた、と覚えています。第二作になってますます変わってきています。シリーズ化らしいから二作目は出るの、キアヌ断ってね、と書いたのですが、またもや出演、しかも大ヒットして三作目を予定しているのだ。本作はロシアン・マフィア相手に戦いを繰り広げたキアヌの復讐劇からわずか5日後です。イタリアン・マフィアのサンティーノがジョンの家を訪れ、殺しを依頼する。ジョンは断る。殺し屋の世界には誓約というのがあって、一度恩義を受けた以上は、それに報いなければならぬ、だからジョンは殺しを引き受けざるをえぬ、殺すのは依頼人の姉ジアーナ。彼女は殺し屋同盟の主席に就任、膨大な利権を手中にした、そこで弟は姉を亡き者として後釜に座ろうというのだ▼就任式はイタリアのローマで。ジョンは一路イタリアに飛ぶ。武器の調達は殺し屋ネットワークの一つで、ガン・ソムリエの推薦する美々しい最高機能の武器の一つはオーストリア製の「グロック3426」や、ごつくて正確な銃「AR15」、でかくて大胆なイタリア銃の傑作「ベネリM4」の他に、石で磨き上げた最高級ナイフ。ジアーナはジョンが自分を殺しに来たことがわかると、自分のしたいようにやってきた人生だから、最期も自分でやる、そう言い両腕をざっくり切ってバスタブに。あっけなくジョンの仕事は終了。でもジアーナの用心棒がジョンを狙う。何しろ殺しに次ぐ殺しですから、ウンザリしないよう個々の殺しのシーンに工夫を凝らした、というべきなのかもしれません。ジョンのカンフーが映えるようにアクションはほとんど接近戦、銃口を耳に当ててぶっ放す、鉛筆を壁に当てておき、そこへ男の頭を押し当てグサッと突き通す、地下鉄や駅のエスカレーターや、人をかき分け降りたり昇ったりしながら発砲し、誰にも逸れ弾が当たらない不思議。物が言えないため手話でコミュニケーションする美人の殺し屋にルビー・ローズ▼キアヌはお腹が出てきて、シャツの上からでもせり出しているのがよくわかる。キアヌのカンフーは、いろいろ言う人はいるけど、半端じゃないと思う。だからそれなりの体型にして欲しかった。殺し屋が経営するホテル内では殺人禁止というルールがある。ジョンはサンティーノをホテルに追い詰め、拳銃を向ける。「やめろ、撃つな」と支配人は止める。彼は殺し屋組合の重鎮だ。ルールを破った殺し屋は「世界中の殺し屋」から狙われ、始末されるのが掟。なんだ、かんだ、いいながら殺し屋の業界には取り決めのルールがいくつもあって、けっこう煩わしい社会で権威主義なのである。サンティーノにしたって、こんな冴えない男が主席になったって、大した運営はできやしないだろうと思うのに、一旦その座についたやつにはへいこらしなければならないらしいのだ▼で、何が言いたいかというと「ホテル内殺人禁止」を破ったジョンは掟通りニューヨーク中、いやアメリカ中、世界中の殺し屋から追われる羽目になる。いくら何でも大げさすぎる。ジョンはあっちこっち銃撃戦で痛めた体を引きずり、愛犬と街から姿を消すのだ。ここからまた一週間後くらいが「パート3」になるのかも。何がいちばんノリを悪くしているかというと、果てしない殺し合いなのよ。いくら降りかかる火の粉は払わねばならぬ、と言ったって、所詮ジョン側の理屈であって、社会にのうのうと殺し屋の生存を許す映画なんて、こんな無茶苦茶が絵になるのはキアヌだけ。