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特集「おっさんズ」

2019年2月5日

特集「おっさんズ」⑤ ブルース・ウィリス2
ホステージ(2005年 アクション映画)

監督 フローラン・シリ

出演 ブルース・ウィリス

シネマ365日 No.2746

控えめで温かい男 

特集「おっさんズ」①

ロス市警の名うての交渉人ジェフ(ブルース・ウィリス)が、カツラで登場。犯人が人質をとって立てこもった家を警官隊が取り巻いています。交渉のチャンスを待つ。犯人がイライラして冷静さを失った頃、やおらジェフは腰をあげる。人質は母親と男の子。狙撃隊が犯人を捕らえた。今なら射殺できる。でもジェフは「死人は出さない」として、あくまで説得を意図する。結果、犯人は母親と子供を道連れに自殺した。ジェフは心に傷を負い、田舎町の警察署長に転任する。カツラのブルースが1年後、警察署長になったときはいつもの海坊主頭。見てなんとなく落ち着いた気がしたから不思議ね。彼が演じるキャラの多くは熱血で仕事熱心、ヒューマンで銃にものを言わせてガンガン殺したりしない。ピンチに遭遇し自身重傷を負うが、屈せず最後には必ず任務を果たす。本作もその路線を踏襲しています▼今回救出するのはふた組の人質です。一組は豪壮のハイテク家屋に人質となった父親と娘と息子。息子はまだ幼い。父親が裏の世界に関係し重要な情報をDVDに落とし込んだ。黒幕はFBIに偽装し、DVDを取り返したい。ジェフの妻と娘を人質にとり、いうことを聞かなければ妻子の命はない。ジェフは味方を裏切りながら家族を救出し、かつ犯人を逮捕する。二重の責め苦にはさまれます。郡警察がジェフら地元警察に代わり主導権を持ちます。いつもならあっさり救出部隊から外れますが、DVDを見つけ犯人に渡し、家族を解放させるためには傍観者ではおれない。強引に現場に入り指揮を横取りします。犯人の若者たちは3人。兄弟とその友人。コンピューター制御の扱いがわからず、やみくもに作動させたため「全館閉鎖」となり、ハイテクの要塞と化します。人質と犯人は籠城、外部からはどこからも入れない▼交渉人はまず犯人からキーワードを探り出す。それを元に会話を続け、彼らの要求との接点を見つける。ジェフは父親が犯人の兄に殴られ重傷を負ったと知り、父親だけでも救急車に乗せたいと切り出す。まだ子供二人が残っているからいいだろうと。次なる行動はDVD奪取である。テレビでジェフの顔を知っていた人質の少年は屋根裏部屋から自分のケータイでジェフに連絡する。救急車に父親を運び込んだジェフはDVDのタイトルを聞き出さねばならない。緊急医の制止も聞かず「1分間だけ意識を取り戻させろ」と危険な措置をあえて取らせる。次は少年に「犯人の隙を見てこれこれのDVDを探してくれ」と頼む。自分の家族だけが心配か、少年の危険は考えてやらんのか、父親が死んだらどうする…でもそれだけで終わらないのがブルースおじさんなのだ。犯人は仲間割れを起こし兄弟二人が死んだ。残る一人は感情に激しない冷静な男。彼は家屋を全焼させ、猛烈な煙に紛れてヘリで脱出するつもり。今や一対一だ。ブルースおじさんは単身突入する▼こういうシーンでもシルベスター・スタローンだと大爆発させるに違いないが、どこか控えめに演じるのがブルースだと思う。「ムーンライズ・キングダム」で彼は町に一台しかないパトカーに乗る田舎の保安官だった。主婦のフランシス・マクドーマンとパトカーで逢い引きするのを、マクドーマンの娘に望遠鏡で見つけられるドジぶりだ。家出した少年は孤児で、身元引受人がいないため施設に送られることになる。ヘリで降り立った施設の責任者がティルダ・スウィントンだ。こんな冷たそうな女には預けられないと思ったのか(笑)保安官は少年を養子にし、育てることにする。つい長々と書いたが、地味で野暮くさい、でも温かい役がブルースはとても似合っていた。エンドは書く必要もないくらい。ジェフは潜入し知能犯の最後の男とアクションをみせ重傷を負い、姉弟を救出。犯人にはきっちりDVDを渡し妻と娘は保護。それまで負け犬のパパに反抗的だった娘は、父親の腕と愛情がわかって泣く。この娘はブルースの長女です。犯人の正体は明かされないままだが、もうどうだっていいのよ、という気にさせる。体力の衰えを特撮で隠す「ダイハード」シリーズに食傷したら是非どうぞ。