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特集「ベストコレクション」

2019年2月13日

特集「春の星/如月のベストコレクション」③ 
スガラムルディの魔女(上)(2014年 コメディ映画)

監督 アレックス・デ・ラ・イグレシア

出演 ウーゴ・シルバ/カルメン・マウラ/カロリーナ・バンク

シネマ365日 No.2754

魔女の洞窟 

特集「春の星/如月のベストコレクション」

 アレックス・デ・ラ・イグレシアという、スペインの特異な監督の一級品です。肌の合わない人もいるでしょうが、ばかばかしさと、時折ヒンヤリした現実感と、生きてさえいりゃなんとかなるわい、という究極の楽観主義で、人生手を打とうという人にはたまらない映画です。冒頭のコスプレ強盗から意表をついたスタートです。キリストの扮装で上半身裸、腰布一枚のホセ(ウーゴ・シルバ)は妻と離婚、失業中。息子のセルジオとは水曜と隔週土曜しか会えない。金が欲しくて息子を伴い宝石店強盗を企てた。トニー。失業中。目下の恋人ソニア(弁護士)のヒモ。マヌエル。強盗一味が逃走するときに乗り込んだタクシーの運転手。3人の男たちは揃って女をこき下ろす。ホセ「養育費も裁判も魔女のような女房もウンザリだ。息子と一緒に暮らすためだ」マヌエル「私の母と姉と妻は仲がよく会っては私の悪口を言う。なんでも女は共有し合うのだ」トニー「俺は女を崇拝している、ソニアはサイコーだ。でも外では敏腕の弁護士だが、家に帰るとやりたがるだけで俺の言うことをきかない」▼マヌエルも強盗一味と一緒に蒸発することにした。行く先はパリ。国境近くにスガラムルディという魔女伝説の村がある。大人3人と子供1人は夜も更けて一軒の酒場に入った。不気味なママに気色の悪い地元の男が迎える。トイレに行くと股の下の丸い穴から男が覗いた。化け物屋敷みたいな酒場を飛び出すと、路上で呼び止めた女グラシアナ(カルメン・マウラ)が、黒い服を着た母を探しているという。さっき轢いた女かもしれないとホセは思い当たったが知らないとしらばっくれる。女は股関節の手術をしたばかりだから歩くのが辛い、家まで乗せて行ってくれと頼む。男たちは渋々同道する。古色蒼然とした屋敷に着くとグラシアナの娘エバ(カロリーナ・バンク)が迎え、ホセは彼女が魔女とも知らずすっかり気を奪われる▼女たちは魔女たちのパーティに男3人を食用にし、息子は生まれ変わらせて世界制覇の兵器とする計画だった。ホセが覗いた部屋ではエバが下着姿でカエルの血を飲み、股間にホウキを擦り付けている。その頃ホセ一味を追跡する刑事二人がスガラムルディにパトカーを走らせていた。一人が「女はまるで蜘蛛だ。居心地のいい巣を作る、安心していると毒を盛られる。俺はカードの暗証番号を変えられた。服も全部捨てられた。家には入れん。女は自分が優位に立っていると知ったら容赦しない」男たちは二言目に「女は怖い」といいながら、ホセなんか魔女にでも手を出しそうだし、トニーは尻にペチャンコに敷かれながら崇拝の念やまず、マヌエルは自分の悪口で意気投合する女家族たちを全面信頼しているふうさえ見受けられる。一時的な蒸発願望はたいていのの男にあるものだろう。スガラムルディの洞窟では魔女の母、いわば大魔女が洞窟の奥から姿を現すとあって、各地から集まった数百人、数千人の魔女たちが熱狂して踊り狂っている。この大魔女のフィギュアというのが、地球外生命体の傑作がエイリアンなら、ダークファンタシーの傑作は大魔女だろう。ゴジラ級の巨体に乳房が揺れ、頭には髪をまとめた帽子のようなものをつけ、オールヌードだが巨大な胸と腹のため性器は隠されている。魔女軍団を前にグラシアナが演説する。