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特集「ベストコレクション」

2019年2月21日

特集「春の星/如月のベストコレクション」⑪ 
マイティ・ソー バトルロイヤル(上)(2017年 SFアクション映画)

監督 タイカ・ワイティティ

出演 クリス・ヘムズワース/トム・ヒドルストン/ケイト・ブランシェット

シネマ365日 No.2762

ヘラでなくとも怒るわよ 

特集「春の星/如月のベストコレクション」⑦

 ヴィラン(悪役)にケイト・ブランシェットです。死の女神ヘラ。ヘラはアルガルド帝国の王、オーディンソンの最初の子供にして王位継承権を持つ娘。ソー(クリス・ヘムズワース)と弟ロキ(トム・ヒドルストン)の姉です。父が言うには「子供の頃からあまりに暴力的な性格ゆえ、手を焼き牢獄に閉じ込めた。彼女はアスガルドから力を得る。アスガルドに降り立てば力が無限になる」まあ、カッコいいわね。「自分が死ねば彼女は封印を解かれ自由になる。兄弟で力を合わせ故郷の王国を守るのだ」そういって死ぬ。たちまち黒雲とともにヘラが現れ「残念、死ぬところを見逃したわ」眉も動かさず言い捨てる▼眉も、と書いたけどケイトのメークは目のふち黒々、眉はどこにあったかな。長い黒髪に体にぴったりのスーツ。戦闘態勢になると髪はシュルシュルとトナカイのようなツノに、両腕は剣の速射砲になります。ヘラは弟二人を簡単に打ちのめし、ソーが命から二番目に大事にしている武器(斧)をつかんだだけでボロボロに砕く。ロキはそれを見ただけで(もうだめだ、兄貴、ずらかろうぜ)。尻に帆をあげて遁走する。ヘラは悠々とアスガルドにご帰還。人民に向かい、自分が国王の第一子にして正統後継者であり、この国の支配者であると宣言する。宮廷に入り壁画に描かれた帝国の歴史を一睨み「すべてウソ。ガーデン・パーティに和平条約? ケッ。私は父が帝国を築くための武器だった。一つ一つ世界を手に入れていった」でも父王は九つの世界で満足しヘラの野望は全世界を手中にすること。戦争で野蛮なことをしてきた父は改心し、野望に燃える娘についていけず「遠い惑星に追放し獣のように私を閉じ込めた」。足元の堅牢な石の床に目を落とし「アスガルドの戦士は英雄としてこの下で眠るのに」自分は屈辱的な扱いを受けた。冷たい憤怒がその黒フチまなこに燃える。従者に地下の金銀財宝を示し、鼻の先で笑い「ほとんどが偽物よ。本物の力を見たい?」いうなり黒い裂け目から地下に飛び込む。本物とはこの私なのだということでしょうね▼地下底には黒い岩石の塊が。それに向かい「フェンリス、何をされたの? こんな姿になるなんて。永久なる炎でお前はよみがえる」。大きなろうそくのようなもの(永遠の炎というらしい)を近づけると、黒い岩はムクムクと巨大な狼に変身、フェンリスは主を認めて頭をスリスリ。彼もまた主人にそっくりで性格は凶暴、破壊は大好き、砲弾なんか屁のカッパであることがのちにわかります。ヘラの怨念の回顧はまだまだ続きます「私の若い頃は、偉大な王はみな処刑人を抱えていた。彼らは理想を達成するために処刑人を必要とした。私は父の処刑人だった」。簡単に言うと王たちには専属の殺し屋がいて、邪魔者を消していったのね。ヘラは父王の下命の元にライバルを消滅させた。父王は自分の手は下さず、汚れ役を娘にやらせたわけね。能力があってやる気満々、仕事熱心な娘がガンガン指示を遂行すると「あまりに暴力的な性格だ。こわ。閉じ込めてしまおう」なんて、お父さん、これじゃヘラでなくても怒るわよ。