女を楽しくするニュースサイト「ウーマンライフ WEB 版」

  • facebook
  • twitter
  • line
  • rss

特集「偏愛力」

2019年3月28日

特集「偏愛力6」⑥ 
ウィンチェスターハウス アメリカで最も呪われた屋敷(下)(2018年 事実に基づく映画)

監督 スピエリッグ兄弟

出演 ヘレン・ミレン/ジェイソン・クラーク/サラ・スヌーク

シネマ365日 No.2797

私は戦士よ 

特集「偏愛力6」

 サラをプライスが問診する「ウィンチェスター銃は高性能だと聞いていますが」「何が優れているの?」「精度、射程距離、人体打撃力」「殺傷力よ」。プライスの質問にサラは興味がなく「薬物は乱用している? 奥様は。ルビーは先生を信用していた?」プライスの妻ルビーは自殺だった。彼は妻を妄想障害と診断し、妻の心の悩みを理解しなかった。「治ろうと努力する私を信じて欲しかった。あなたは私を頭のおかしい患者のように扱った」。ウィンチェスターで自殺しようとする妻を止めに入ったプライスは誤射され死後体験をする。サラは霊の存在を信じているが目には見えない。霊が見えるのは死後の世界を体験した者だけらしい。サラはサラで、プライスの霊を視覚化できる能力を利用したいと考えていた▼この映画は一気にゴーストバトルに突入します。最初サラを「外見は正常。衛生及び身体的特徴も正常。夫の娘の喪失感と闘いやや攻撃的な態度。影または亡霊と呼ぶ幻覚や幻聴がある」と鑑定します。しかしプライスはその後に起こる怪奇現象を体験する。戦士した兄二人の復讐のため、屋敷に住み着いた弟の霊がサラとヘンリーを襲うのを目の当たりにする。プライスは、暴風のように荒れ狂う屋敷の中で(現実のサンフランシスコ大地震だった)妻が自殺したライフルの弾丸で青年を撃つ。彼には血まみれの青年が見えたのだ。プライスはサラの精神鑑定を書き換えた。「ウィンチェスター社の要請による、サラ・ウィンチェスターの心理学的評価と精神鑑定の報告。私の見解では夫人は心身ともに健全であり、株主としての役割を夫人が望むなら継続すべきだと診断した」。サラは1922年の死亡時まで屋敷の増改築を続行し、広大な建築物は今も北アメリカに現存する。屋敷は美しく人気の観光地として▼プライスは妻が精神的な問題を抱えていた時に対応を誤り、妄想と診断したために妻が自殺したトラウマがあります。彼は悲しみを乗り越えようとして内なる悪霊と戦っていますが、アヘンを断てない。厳しい現実を直視する勇気がなく、錯覚に逃げていました。屋敷で過ごすうち、現実と幻の区別がつかなくなる。医師である彼は現実を作り上げているのは自らの心であるから、心理療法で現実と錯覚を見分けられると考えていた。でも物語が進むにつれ必ずしもそうとは限らない、医学的な診断で解決できないこともあると理解するようになる。霊の襲撃を受け、翻弄されるサラに「戦って、サラ。しっかりして霊を支配するのだ」と励まします。また息子のヘンリーを奪われようとしたマリオンが「私は母親よ。戦士よ。私は守護者。怖いものなんかない」と子供をだきしめるシーンは、人間の気力とか闘志とか、気持ちの持ち方がその人の存在に力を振るうということを示しています。平凡かもしれませんが奇をてらったオチより納得できました。