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特集「偏愛力」

2019年3月31日

特集「偏愛力6」⑨ 
死霊館のシスター(下)(2018年 ホラー映画)

監督 コリン・ハーディ

出演 タイッサ・ファーミガ/デミアン・ビチル/ボニー・アーロンズ

シネマ365日 No.2800

凛々しい尼僧 

特集「偏愛力6」

 シスター・オアナの話を聞いたアイリーンは「昨夜礼拝堂で尼僧を見たわ。あれは人じゃない。邪悪なものを感じた」オアナ「夜中に出没するの。尼僧全員が見ている。尼僧の姿をしているけど、あれは悪魔よ。恐ろしい幻を見せて人の心を弱らせ、尼僧に紛れ込んで一人残らず襲う気よ」。しかしすでにヴァラクは活火山モードにオン。アイリーンは幻想に襲われミイラにまといつかれる。そこへ駆けつけミイラの頭を吹っ飛ばしたのが青年フレンチーだ。アイリーンは臍を固めた。神父に言う。「自殺した尼僧は憑依されないうちに自ら犠牲になったの。この修道院の尼僧はみな死んでしまった。ここはもう神聖な場所じゃない。地獄の扉を閉めて悪魔を封印するのよ。修道院長は地下室で死んだ。キリストの血は地下の冷凍室に保管されているのよ。その前に終生請願をして正真正銘の尼僧になります」。完全な尼僧になるアイリーンに青年は残念そうだったが「よく言った」決意を賞賛する▼いよいよ決戦です。神父、アイリーン、フレンチー青年がヴァラクと対決する。ヴァラクに扮するのは「エンフィールド…」でおなじみの悪魔のシスター、ボニー・アーロンズ。痩せた面長の顔、突き出した高い鼻、とんがった顎、青白く闇に浮かぶ相貌に黒い僧衣。「キリストの血」を手に入れたアイリーンを激襲し、幻術を使い地下道に洪水を起こす。アイリーンは溺死寸前の意識不明。くたばったか。そうはいくか。ガバと水中から顔を出し、ヴァラクの顔に血しぶきを吹きかける。キリストの血はアイリーンの中で蘇った。ヴァラクはのたうちまわり元の棲家に逃げ込む。封印なる。フレンチー青年は仮死状態のアイリーンに人工呼吸。口に息を吹き込みあとで「あれは命を助けるためだった」と言い訳する。一件落着した。神父とアイリーンと青年は殺された尼僧たちを弔い馬車に乗った。村を去る3人のうち、青年の首筋の後ろに逆さ十字架が浮く。悪魔は青年に憑依していたのだ。悪夢は20年後に現実となった。ここからが「エンフィールド…」につながります▼タイッサ・ファーミガは「記憶探偵と鍵のかかった少女」の後、ちょこちょこした役に出ていましたが、本作の凛々しい尼僧ぶりで主役復帰。17歳でデビューして7年になります。ネクスト・ブレイクと目されながら欲のないせいか出演作は少ないですが「運び屋」でクリント・イーストウッドと共演しました。クリントのタイプです。デミアン・ビチルは「ヘイトフル・エイト」のメキシコ人、「エイリアン コヴェナント」の軍曹が記憶に新しい。フレンチー役のジョナ・ブロケは「死霊館のイケメン」で覚えられやすくなるでしょうが、「エル(ELLE」でイザベル・ユペールの女友だちの息子でした。しかし特筆すべきはこの人。ボニー・アーロンズです。演劇学校時代、カラスのくちばしのような鼻と鋭い大きな目のため、何度も女優を辞めるように言われながらその都度はねのけ、今や個性派女優として自分の道を見出した意思と努力の人です。そんなふうに見ていくとかなりの陣容が、この映画を豊かにしています。