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特集「ベストコレクション」

2019年4月2日

特集「桜貝見つけた/4月のベストコレクション」② 
モリーズ・ゲーム(下)(2018年 伝記映画)

監督 アーロン・ソーキン

出演 ジェシカ・チャスティン/イドリス・エルバ/ケビン・コスナー

シネマ365日 No.2802

成功とは 

特集「桜貝見つけた/4月のベストコレクション」

 違法賭博の逮捕によりモリーは全財産を没収された。弁護士チャーリー(イドリス・エルバ)は敏腕だった。検察との巧妙な取引で、モリーが無罪を主張し、参加者のハードドライブを検察に提供すれば微罪ですむところまでこぎつけた。なぜかモリーはウンと言わない。「バレたら破滅する人がでる」「金持ちは投獄の前にあちこちに金をつかませておく。安全のためだ。君には金がない。連邦刑務所の女囚は金融犯罪者ではない。ヤクの売人だ。看守にレイプされる。君は無名の囚人じゃない。君が秘密を守ってやった連中はなぜ君を助けに来ない」「著者の中で4人の名前を出した。出版社から実名を出したら3万5000ドル出すと言われ、彼らを売ったのよ。法廷で有罪を主張するわ」やれやれ▼逃亡の恐れがないことと保釈金20万ドルでモリーは保釈中。スケート場に行った。機嫌良く滑っていると「膝が曲がっているぞ」。父親が来ていた。一家の帝王。絶対君主。父の言いつけは絶対服従。大学の心理学教授にしてカウンセラー。スポーツでも勉強でも一番になることが3人の子供たちの義務だった。映画はやっとモリーの心の核心に入ります。なぜモリーは成功を約束された進路から逸脱したのか。「パパが原因じゃない」。このシーンのケビン・コスナーがいい。私はいい夫だったと思うか、と父親が訊く。「母の夫で私の父はクソ野郎よ」「当時教授の給料で3人の子供を育てた。一人は五輪に二度出場。世界一位。もう一人は心臓外科医。君は才覚だけでビジネスを築き上げた。私はいい仕事をしたわけだ」「弟たちと同じくらい愛されたかった」」核心だな。「愛したとも。お前は知っていた。母さんへの裏切りを5歳の時目撃した。意味はわからなくとも知っていたのだ。私は負い目を感じ続けた。お前は私を心のそこから軽蔑した。車をぶつけたり小枝で転倒したり。本で知ったよ。お前が悪党に殴られたなんて。人を雇ってそつらを探し、殺してやる」「相手はマフィアよ」「過激派でも構わん。お前を傷つけた奴に復讐する。苦しませてやる」これが冷徹謹厳なブルーム教授の言葉だろうか。娘は父親が泣くのを初めて見た。父親の背中をさすり「パパ、私はもう大丈夫よ」▼判決が下りた。「当法廷は検察の求刑に同意しかねる。当法廷とウォール街は近い距離にある。経験から言えるがウォール街の人々は日常的に本起訴状にある被告より重大犯罪を犯す。被告を投獄する理由を見いだせない。200時間の社会奉仕と一年間の保護観察。薬物検査及び20万ドルの罰金を科す」。笑顔の家族とともに晩餐のテーブルを囲むモリーの独白「これからどうする。私は重罪犯35歳。200万ドル近い税金と罰金が20万ドル。弁護料25万ドル。選挙権剥奪。いいことはあったか。別にない。チャーチルが言った。成功とは失敗から失敗へ情熱を失わずに進むことだと」。ジェシカ・チャスティンがハードな女性役でありながら、トロッとした微妙なツヤを出していました。快進撃続きそう。