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特集「B級映画に愛をこめて」

2019年4月15日

特集「B級映画に愛を込めて11」⑤ 
デンジャラス・ボディ(2018年 アクション映画)

監督 アマリヤ・オルソン/オービン・オルソン

出演 エリシャ・クリス

シネマ365日 No.2815

鋭角のキャラ 

特集「B級映画に愛を込めて11」

 「女は裸身に銃を隠す」なんて、ジャケ写からして期待すべきB級なのです。ヒロインの泥棒エリカがエリシャ・クリス。彼女がちょっとソフィア・ローレンに似ていまして割と面白いのです。昏睡泥棒なんて聞いたこともないが、ホテルに誘い眠らして有り金ごっそりいただく。その夜もエリカは相棒のローレンに外で見張りさせ、自分はお仕事に。指紋を吹きとり痕跡を消し、トイレの水を出そうとしたら出ない。チェッ。水槽を開けると小さな黒い円筒の容器がある。中にはダイヤの原石が。がっぽり稼いだ、足を洗っておとなしくしようと二人はエリカの別荘に飛ぶ。イザベル島の瀟洒な建物はエリカのシックな隠れ家で衛星回線も設置。テレビニュースがホテルの殺人事件を報道した。ブロンド女性を目撃したという。ビビるローレンに「私たちとは関係ない。乗り切ろう」▼なぜ自分を相棒に選んだのかと訊くローレンに「この仕事には見張り役が要る。それにあなたの顔と体なら男はいくらでも引っかかる。でもよかったわね。手を汚す前に足を洗えて。私みたいな冷たいクソ女にならずにすんだ」「冷たくなんかないわ」「人を見る目がない。この稼業には不向きかもね」。実際不向きでして、ローレンは早速保安官の助手と仲良くなる。「彼を家に近づけないで。感情が残っているせいで面倒なことになるわ」。人を好きになるのは泥棒にはよくない、というような意味でしょう。エリカは島でたまたま出会ったトムという男と寝るが、遊びだと割り切っている。そこへ二人を付け狙う正体不明のハゲのおじさんが現れ、家を襲撃する。逆にやっつけわけを聞くと(この辺りがそもそもゆるい)おじさんは昔、エリカとの浮気がバレ奥さんに追い出されたのだそうだ。自業自得のワンナイト・ラブにそこまで逆恨みするか。おじさんをバスルームに縛り付け、保安官に渡そう。ところが帰ってみるとおじさんは殺されていた▼保安官はローレンにエリカの山とある犯罪歴を告げ、早く手を切れ、君を愛している…その前に犯人を見つけんかい。話は簡単で、トムはダイヤの持ち主。部下が盗みだしたダイヤを、ホテルでエリカが手に入れた。すぐに目星がついて追いかけてきた。トムはローレンを人質にダイヤを渡せとエリカに迫る。エリカは断崖から腕を伸ばし、ローレンを離さないなら袋ごと海に捨てると。そこでダイヤの粒の幾つかをサラサラと下に。トムは悔しそうにローレンを離し、助けに来たのが保安官助手だ。微笑ましいほど調子いい映画なのである。最後にアクションがちょっとあって、トムは断崖から真っ逆さま。ローレンは保安官助手とゴールイン。「これでお別れね。あなたはどうする?」とローレン。「これまで通り、生き延びる」「まっとうに生きて」「あなたはフツーの人生を楽しんで。男に頼るのは私の流儀じゃない」「これからも一人?」ぐじゃぐじゃ訊くローレンに「もう行って」。エリカは一人で海辺を歩く。ふと見ると海藻が絡まったクズの中に例の円筒の容器が。開けるとなんと、残っていたダイヤの粒がザラザラザラ。なんたる幸せな映画よ。ただエリカのこういうところ…たとえば誰かが自分たちを狙っている、すぐ行動を起こし、島の男たちが集まるバーに聞き込みに行き「私が島に戻ってからやってきた男は?」女バーテンに金をつかませ聞き出す。ローレンを先に寝ませ「私はカタが着くまで眠らない」そう言って夜の街に出かける。ちょっとした鋭角なキャラが新鮮でした。