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特集「B級映画に愛をこめて」

2019年4月17日

特集「B級映画に愛を込めて11」⑦ 
CABIN キャビン(2013年 ホラー映画)

監督 ドリュー・ゴダード

出演 クリステン・コノリー/クリス・ヘムズワース

シネマ365日 No.2817

人類滅亡それも「よし」 

特集「B級映画に愛を込めて11」

 森の中の研究施設は謎のからくり屋敷。地下に潜む怪物に捧げる生贄のため、5人の学生が週末を過ごす小屋(CABIN)におびき寄せられる。生贄は処女・戦士・愚者・学者・淫乱という役割を与えられ、小屋と周辺の森はモニターで完全管理。研究施設では数十人のオペレーターが、性欲刺激の霧を森に噴霧したり、夜中にカップルを湖に誘導したり、女子の一人のヘアダイに認知能力を下げる薬物を混入させたり、5人を操って殺し合うようにさせ、処女だけを生きたまま残すという計画だ。彼女がどうなるかは運命次第。小屋に残されたラテン語を読み上げると墓の中のゾンビが目覚め、最初に「淫乱」のジュールスを殺し、他の4人は小屋の中に逃げるがゾンビは侵入してくる。「学者」も「戦士」も殺されて残った「愚者」のマーティと「処女」のデイナは地下室で大量のクリーチャーを発見する▼顔のないバレリーナ、半漁人、狼男、巨大コブラ、トカゲ、昆虫の化け物、口裂け女、翼竜、ドラゴン、一角獣、能面女。これだけのクリーチャーを収容している研究施設の目的は何なのか。生き残った二人を殺すため武装警備員が包囲に来ます。デイナは「怪獣解放」のボタンをブチッ。四角いボックスに収容されていた怪物たちは自由になり、警備員たちに襲いかかる。ここがまあ、凄まじい殺戮シーンでして、首は噛みちぎる、腹を裂く、壁にぶつけて全身バラバラ、次々出動した警備員は全滅。肉片と血しぶきで真っ赤になったスクリーン。悪趣味の極みですね。みちゃおれん、と言いながらみな見てしまうでしょう。人間の残酷趣味こそ怖い。研究施設のからくりに最初に気づいたのは「愚者」のマーティです。なぜジュールスは急にフェロモン全開になったのか、「戦士」のカート(クリス・ヘムズワース)は錯乱したのか、慎重な「学者」のホールデンがなぜ簡単にゾンビに刺殺されたのか、「これはリアリティ番組なのだよ。どこかで僕たちをモニターし、操っているのだ」愚者どころか賢者だわ▼仕掛けが見破られた施設の研究者たちは「処女」のデイナも含め全員抹殺する、はずだったがクリーチャーの襲撃で絶滅。何がどうなっているのかハッキリさせろ。そこで大トリ登場となるのが施設の館長、シガニー・ウィーバーであります。彼女いうには「数年に一回、地下の造物主である神に生贄をささげないと神はお怒りになり人類を滅ぼす」。最後の生贄はマーティで、館長はデイナに彼を殺せと銃を与える。デイナ「全人類を救うためよ。心を強く持って」死ねというのだ。どこまで言い加減な友だちだ。そこへ、生き残ったゾンビがよろよろとやってきて館長の頭に斧をグサッ。館長共々地下の裂け目に墜落する。デイナ「ごめんね、マーティ。銃を向けて」「仕方ないよ」「人間は他の種に道を譲る時よ。巨大で邪悪な神の姿を見たかったわね」。なんとこの映画の結論は人類滅亡で「よし」なのだ。まあクール。ぐらぐらと床が割れ、巨大な拳が突き出る。これが神なのね。随分巨大ね。ゲンコツで出場なんて、あんまりカリスマないわね。じゃ、あのクリーチャーたちは何のために飼われていたのよ。神の番人? 館長のペット? そもそも研究施設を建設した組織とは何? 数々の疑問を残しブッチギリのエンド…ポカン。クリーチャーの跋扈跳梁するド迫力のみ、見ごたえあり。