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特集「最高のビッチ」

2019年6月10日

特集「最高のビッチ8」⑩ ブルック・シールズ2 
ホットフラッシュ〜ワタシたちスーパー・ミドル・エイジ(下)(2013年 劇場未公開)

監督 スーザン・シーデルマン

出演 ブルック・シールズ/ダリル・ハンナ/ヴァージニア・マドセン/カムリン・マンハイム/ワンダ・サイクス/マーク・ポヴィネリ

シネマ365日 No.2871

検診車、走る 

特集「最高のビッチ8」

第一戦はボロまけだった。観衆はミニバンの定員より少なかった。掛け金はたった1500ドル。2万5000ドルのハードルはヒマヤラより高い。二戦目を控えポールは言った「ルールはたった一つ。審判の裁定に従うこと」。5人はなぜか力強くうなずいた。ロキシー(カムリン・マンハイム)はバスケの審判のバイトをしているロイを訪ね、好物のLSD入りパイを差し入れする。二戦目の審判に現れたのがロイだ。試合開始。アルマジロチームは足を踏まれ、髪を引っ張られ、デカ尻で体当たりをくらい、パンツを引きずり下ろされた。「ファウルだ、ファウルだ、審判何をしている!」敵コーチの絶叫にもロイは「ノー・フォール!」▼ハーフタイムに敵チームのミリーがクレメンタイン(ヴァージニア・マドセン)を挑発に来る。「結婚したくて必死ね。でもタダでお乳が飲めるのに、牝牛を飼う男はいないわ」。相手はクレメンタインだった。「夫なんて要る? ソーセージがあればブタに用はないわ」。ミリー絶句。女の年季が違います。第二戦ホットフラッシュ圧勝。ベスは大喜びで帰途、夫が残業する郵便局に寄る。そこで見たのは夫の情事。ベスは失意のどん底。練習にも来ない。夫の言い分は「君はバスケで若返り、僕は彼女で若返る。君は1年に1回しか、させないのだぞ」。そこへミリーの母親は学校の理事会に訴えた。「喫煙、審判の買収、同性愛の推奨、罰当たりな言葉遣い」により最終戦はキャンセルに決まった。ベスはへこたれなかった。「理事の奥様はみなチア・リーダー出身ですね。第三戦のハーフタイム・ショーの出演をお願いしたら興奮して引き受けてくださいました。人生最後のチアの機会を奪い、奥様の情熱を踏みにじっていいのですか」。夫にはこういう「不倫を清算する気がないなら決勝戦には来ないで」▼第三戦は超満員。ジンジャーの恋人が初めて顔を見せた。「美人じゃない。ジンジャー、やるわね」。だがベスの不調が足を引っ張る。第4クォーター。夫が応援に姿を現した。ベス復調。開いた点差を追い上げ残り7秒。絶妙のドリブルとパス、ベス、シュート。ホイッスルが鳴った。逆転勝利だ。チームメイトは歓喜の渦。ロキシーとクレメンタインがハイタッチ、ベスの娘は抱きついて母親を祝福した。帰り口に夫が待っていた。「君を誇りに思うよ」だがベスに笑顔はない。「第4クォーターまで何をしていたの? 清算じゃない。捨てられたのね。一人で帰って。ウンザリよ」夫は色をなし「一人で生活できるか。その年で」。ここが女性監督のいやらしいところ。女が一番こたえることを指摘させています。「そうね。無理ね。でも一人じゃない」そう言ってベスはくるり背を向ける。半年後。5人がランチのテーブルを囲んで盛り上がっていた。ポールはマネージャーと意気投合しもう直ぐ結婚する。ジョスリンは大学生活をエンジョイ。子離れ・親離れの時期だ。ベスは「ベスは黙らない・ドットコム」を立ち上げ、次のテーマは「一人を楽しむツールよ」クレメンタイン「バイブの話だと思われるよ」「読みたくなるわよ」「サイトで稼げるなんて」。乳がん検診車は復活した。5人の「前向き女たち」は人生最高の絆を得た。ラストの献辞は「ミュリエル・ヘニッヒに捧ぐ」。調べたけれどわかりませんでした。たぶん道半ばで逝った監督の友人のアーティストでしょう。ピンクの検診車は今日も元気に街を走っています。