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特集「最高のビッチ」

2019年6月12日

特集「最高のビッチ8」⑫ ヴィディヤー・バーラン2 
女神は二度微笑む(下)(2015年 ミステリー映画)

監督 スジョイ・ゴーシュ

出演 ヴィディヤー・バーラン/パラムプラト・チャテルジー

シネマ365日 No.2873

自分の思いを語れ 

特集「最高のビッチ8」

ラナという新米警部補がいい男です。パソコンに弱い彼はキーボードを叩くたびエラー。見かねたヴィディヤがササッとトラブルを解消してやる。セキュリティ専門の彼女には朝飯前だ。ラナはヴィディヤが好きになる。上司のカーンに報告もせず情報屋の元に連れて行ったことで大目玉を食い、次に同じことをしたらクビだと言い渡される。ヴィディヤの夫の足跡を知る証人は次々消される。殺し屋ボブのケータイに何者かから指示が入るのだ。このボブがまた良くできていまして、オフィスでは冴えない窓際です。上司の罵詈が飛ぶ「契約は一つも取れないやつ。デスクに座って何をしている。外回りに出ろ。何の電話だ!」「顧客からです」申し訳なさそうに言い訳するボブですが、入ってくるのは殺しの指示。いったん外に出ると面相が陰にこもった殺人鬼に一変。路地裏の壁伝い、軒下の隅を影のように移動する▼ミランは実在した。ラナと共にNDCの旧事務所に侵入したヴィディヤは、まだデータ化されていない古いファイルから彼の名簿を突き止める。カーンも仕方なく認め「2年前の地下鉄毒殺事件を知っているか。ミランが関係している。最重要容疑者だ。元情報局員で敵側に寝返り姿を消した。情報局内には今も彼の仲間が潜む。彼をかくまう連中は強力かつ危険だ。ロンドンに帰りなさい」。情報局の元エージェント、今は引退したバジパイを訪ねた人物がいた。カーンの上司バースラカン、国家情報局のトップだ。復職しろという要請をバジパイは拒否する。「私は3人のエージェントを訓練し最強のモンスターが生まれた。ミランという怪物だ。奴は敵と手を結び自分が守るべき市民を殺戮した。お前にミランは探し出せん。ミランを助けたやつが今もお前の下で働いている。その男を暴いたら復職しよう」▼ヴィディヤはOボンベイという珍しい血液型からついにミランの正体に近づきます。夫はミランではない、しかしミランは最も夫に近かった。ラスト。ミランに銃口を額に当てられたヴィディヤは目を閉じる。両手がサーリの下を探り大きなお腹からハリボテを抜き取る。彼女は妊婦ではなかった。ヴィディヤの逆襲。ミランは倒れる。「お前は誰だ」「誰でもいいわ」。容赦なく撃ち殺す。全身から憎しみが吹きあがっている。情報局にいる裏切り者はトップのバースラカンだった。パジバイが育てた最強のモンスターはヴィディヤだった。彼女の夫はミランを地下鉄まで追跡しながら毒ガスによって殺された。ショックでヴィディヤは流産。復讐を誓って2年。最強のビッチとなって敵地に来た。最後を締めるのはラナのナレーションです。「バグチ夫妻は架空の人物です。今までずっと彼女はミランを発見するために我々を利用した。我々を使ってミランを探し、自分が囮にさえなっておびき寄せた。バースラカンは先回りしてすべての証拠と証人をボブに消させていた。地下鉄事件の遺族はこれでやっと結果を得た。人は誰でも間違いを犯す。神は悪魔を作り、力をも与える。悪魔が力を乱用し始めた時、神はまたそれに対抗する女神をも作ったのだ」ラナの愛の告白みたいですけどね。ラストに流れる歌がいいですよ。本作のヒロインにぴったりです「心を開き一人で歩め。何者も恐れず近づいて行け。呼びかけが虚しくても独りで歩め。誰もやってこなくても独りで歩むのだ。誰が恐れても口をつぐんでも、誰が顔を背けても、それでも心を開いて自分の思いを語るのだ」勇気の出る映画です。