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特集「ベストコレクション」

2019年10月1日

特集「コスモス秋風に揺れ/10月のベストコレクション」①
ロスト・マネー/偽りの報酬(2018年 劇場未公開)

監督 スティーブ・マックィーン

出演 ヴィオラ・デイヴィス/エリザベス・デビッキ/リーアム・ニーソン/シンシア・エリヴォ

シネマ365日 No.2984

どうしていた?

特集「コスモス秋風に揺れ/10月のベストコレクション」

 邦題のため意味がぼやけましたが、原題は「未亡人たち」こっちのほうが正解です。舞台はシカゴ。4人の強盗犯がFBIの襲撃を受け死亡。車と共に丸焼けになった200万ドルは、市長選候補者の選挙資金だった。強盗犯のリーダー、ハリー(リーアム・ニーソン)の妻ヴェロニカ(ヴィオラ・デイヴィス)の元に候補者の手下が現れ、200万ドルを返せ、返さなければ殺すと脅す。妻はハリーが残した、金庫破りの手順を綿密に書いたノートを見て、強盗犯3人の妻たちに強奪計画を持ちかける。妻の一人リンダは子供を抱え、夫の借金のカタに店を取られていた。アリス(エリザベス・デビッキ)は、子供はいないものの収入のあてがない。母親は出会い系サイトに登録して男を探せというが、生活のためとはいえ、アリスは割り切れない。この二人がヴェロニカと手を組む▼女たちのチーム、といってもスティーブ・マックィーン監督だから「オーシャンズ8」のようにはならない。逃走のための腕ききのドライバーとして加入したベル(シンシア・エリヴォ)は、高圧的なヴェロニカに「態度を改めて」バシッと言う。肝心の金庫はシカゴのどこの建物か。アリスは顧客の建築家に探りを入れ突き止める。タッパー一個が百ドル札で10万ドル、重さは20キロ。50ドル札なら一個が5万ドルで40個。同じ重さの石を詰め、リュックを背負って走る練習をする。ヴェロニカはもう一人の未亡人アマンダの家に愛犬を連れて訪ねた。犬は一つの部屋の前で吠え始め、連れ戻そうとするとチェストの上に見覚えのあるスキットル(携帯用ウイスキー容器)があった。ヴェロニカはハッとする。ハニーのものだ。彼は生きてこの家にいる…。決行の日。金庫破りはなんとか成功した。女たちはそれぞれに分かれ、ヴェロニカはアジトに戻った。そこにハリーが現れた。金を奪うつもりだ。ヴェロニカの言葉が痛烈だ。「新しい人生を始める気ね。白い幸福な家族と」「息子を救えなかった。俺たちの関係も。だから自分を救いたかった」。息子云々は黒人ゆえに警官の無謀な発砲で射殺されたのだ。息子を亡くしたことが妻を裏切る理由にはなるまい。「卑怯者」とヴェロニカ。「その金を渡せ」。ハリーは銃を向けるが、ヴェロニカの逆襲にハリーは射殺される。リーアム・ニーソンには珍しい役だけど、当然ね、これくらい▼人種差別、女性差別。ヴェロニカの言う「私たちの強みは女性であること。誰も女にできるとは思っていない」は蔑視の裏返しです。男優陣が無駄に豪華です。コリン・ファレル(「ロブスター」「ブレイン・ゲーム」「聖なる鹿殺し」、ロバート・デュパル(「ゴッドファーザー」「ジャッジ|裁かれる判事」、ダニエル・カルーヤ(「ゲットアウト」「ボーダーライン」)ら、そうそうたるメンバーが脇を固める。エリザベス・デビッキは金髪、190センチの長身。ヴェロニカは金の一部を、息子の学校の図書館立て直しの費用に、建物にマーカスの名前を残してほしいと校長に預ける。リンダもアリスもそれぞれの問題を解決した。お金はありがたい。ヴェロニカはカフェで女友達と入ってきたアリスを見かける。「どうしていた?」とやさしくたずねる。

 

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