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特集「ベストコレクション」

2020年2月16日

特集「春息吹く2月のベストコレクション」⑤ 
立ちあがる女(上)(2019年 社会派映画)

監督 ベネディクト・エルリングソン

出演 ハルドラ・ゲイルハルズドッティル(二役)

シネマ365日 No.3119

山女より 

特集「春息吹く2月のベストコレクション」

鉄板社会派のシリアスな映画ですが、ヒロイン、ハットラの「思い込んだら百年目」という純粋さ、猪突猛進ぶりがどこかユーモラスなのです。彼女はアイスランドの田舎町に住む、セミプロ合唱団のコーチ、生まれ育ったアイルランドの雄大な自然を愛する。そこをアルミニウムの巨大企業の汚染物質が破壊しようとしている。矢も盾もなくハットラは立ち上がる。弓矢を使って送電線をショートさせ、逃走中、羊飼いのスヴェインピヨルンに助けを求めた。「何をした?」「送電線を切った。5回目よ。匿ってくれない。私がしたことは正しいと信じている」。ハットラの気迫に羊飼いは了解。合唱団のメンバー、バルドヴィンは政府官僚だ。「いい加減にしろ。僕は政府で働いているからよくわかる。彼らはサイコパスだらけだ。見くびるな」。当局は度重なる破壊が組織的なテロ集団による重工業への攻撃とみて本格的な捜索・逮捕に乗り出した▼4年前に申請した養子縁組の候補者が決まった。ウクライナの4歳の女の子。両親は紛争で死んだ。保護された時は死後数日たった祖母のそばにいた。今は施設で心のケアを受けている。名前はニーカ。身長96センチ。22キロ。ハットラには双子の姉がいる。ヨガのコーチだ。ウクライナにニーカを迎えに行くというと「私はインドのアシュラムに行けるの。2年間ガルの導きを得るわ。あなたをインドから見守るわ」。ハットラは「瞑想で世界が救える?」あくまで懐疑的である。彼女は決意した。娘をこの国に迎えるまでにやっておかねばならぬことがある。汚染した土地で子供を育てるなんて許されることではない。声明文を出した。「グローバルビジネスの強引なやり方が、自然や市民を脅かしている。温暖化が海洋の酸性化を引き起こし、海水の蒸発率が急上昇し、地球のあらゆる生命に危機を招いている」「世界経済やグローバル企業の戦略を民主主義は止められない。我々こそ未来の命を守る過去最強の世代であり、地球に仕掛けられた戦争を止められる最後の世代だ。今こそ使命を全うしよう。山女より」▼ハットラの最終計画は、鉄塔にダメージを与え、送電源を断つことである。彼女は肥料で作った爆弾を鉄塔に仕掛け、ついに爆破した。緊急出動によって、ヘリは飛ぶ、ドローンはブンブン旋回する、警察犬は放たれる、捜索隊は雲霞のごとく密集した。敵は国際テロ組織犯と信じているから、アイスランドは国をあげて逮捕に挑んだ。

 

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