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特集「異形の美術館」

2020年3月17日

特集「異形の美術館2」⑦ 
マレフィセント2(2019年 ファンタジー映画)

監督 ヨアヒム・ローニング

出演 アンジェリーナ・ジョリー/ミシェル・ファイファー/エル・ファニング

シネマ365日 No.3149

二人のヴィラン

特集「異形の美術館2」

わかりきっているストーリーを、最後までかぶりつきにさせるディズニー映画の心憎さよ。「マレフィセント」続編とはいえ、本作は完全にオリジナル。太い角を生やし、大きな翼を持ち、ほほ骨の飛び出した異形の主人公マレフィセント(アンジェリーナ・ジョリー)を、思い切り堂々と撮っています。フィリップ王子とオーロラ姫(エル・ファニング)の結婚をめぐって妖精絶滅を企む悪の女王、イングリス王妃(ミシェル・ファイファー)と、ムーアの森と仲間、そして娘オーロラを守ろうとするマレフィセント(アンジェリーナ・ジョリー)。二人のヴィランの激突です。アンジー姉御とミシェル番長に挟まれて、最年少でカンヌの審査員に抜擢、というエル・ファニングも影が薄くなっているのがご愛嬌でした▼王妃が妖精を憎むのは、彼女がとある国の王女だった時「母国はムーア国と国境続き。ある年の冬が厳しく穀物は全滅、向かいのムーアは栄えていた。私と兄は侵略を考えたが父は友好路線を取り、兄をムーアに派遣した。戻らなかった。野蛮な奴らが殺したのよ。国は混乱し私は追放。今のジョン王と結婚する羽目に。寛容で秩序を重んじるひ弱な王よ。しかも私の息子(フィリップ王子)は、融和を夢見る役立たず。平和なんかクソくらえ」という、なんでも人のせいにする鉄板ヴィランです。ムーア国を滅ぼすために地下工場で鉄の弾(妖精は鉄に弱い)を昼夜分かたず製造させ、秘密の研究室で妖精を消してしまう赤い粉を開発させていた。王妃の計略は着々と進行、オーロラを我が娘と呼び、あの野蛮な魔女から守ってあげると甘くささやく。海千山千の王妃にかかると、オーロラがウスノロに見えて仕方ない。マレフィセントが鉄の弾を被弾して死にかけ、闇の妖精の国で自分の先祖が火の鳥・不死鳥だと教えられ復活。王妃はすでに結婚祝賀宴の招待と称し、ムーアの森の妖精たちを教会に閉じ込め「赤い粉」で消滅させようとしていた。根絶やしにされたムーアの花園を見てマレフィセントは「…(沈黙の憤怒)」アンジーの目ヂカラをみよ。豪快な羽ばたき一直線。戦火の城に舞い降り宿敵王妃と相まみえる▼ウロウロしていたオーロラが姿を現わす。王妃が鉄の弾を撃つ。オーロラをかばい自分の背中で受けるマレフィセント。みるみる消滅しオーロラは涙。その涙が黒い粉に降り注ぐと、な・ん・と! 巨大な黒いドラゴン出現。これこそ先祖・不死鳥のよみがえりだ。勝負あった。王妃はマレフィセントの魔法でヤギにされてしまいます(可愛らしすぎると思うけど)。マレフィセントの忠実な部下にして友、カラスは熊に変身して教会の扉をクソ力でメリメリ、捕虜たちを解放した。オーロラはマレフィセントにエスコートされ、艶やかにヴァージンロードを歩く。生き残った闇の妖精たちと共に、故国ムーアの森に飛ぶマレフィセント。あくまで孤高でございます。前作に次ぐヒットとなりました。アンジーを受けて立つミシェル・ファイファー、「ダーク・シャドウ」のような、骨董品みたいな役をやるかと思えば「マザー!」のごときややこしい役も、また今回の憎まれ役も。向かうところ不可ならざるはなし、彼女の貫目が本作の「重し」になっています。

 

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