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特集「見えない」

2020年4月1日

特集「見えない」① 
トワイライトゾーン 超次元の体験(上)(1984年 オムニバス映画)

監督 ジョン・ランディス/スティーヴン・スピルバーグ/ジョー・ダンテ/ジョージ・ミラー

出演者 文中に含む

シネマ365日 No.3164

「生き方」直せます 

特集「見えない」

4話4監督のオムニバス映画。副題通り各エピソードは「超次元の体験」で成り立ちます。本欄で取り上げた「ミステリーゾーン」より、ファンタジーで物語性の濃い作品になっています。第一話「偏見の恐怖」(ジョン・ランディス監督)は「幸運はいつも彼素通りする」男の話。ビル(ヴィック・モロー)は昇進を「ユダヤ人に横取りされた」とバーで友人たちにクダを巻いている。「この国は日に日に暮らしにくくなる。原因はユダヤ人と黒人と東洋人だ。俺はユダヤ人より優秀なのだ。槍を持ったアフリカ人や東洋人よりも。俺はアメリカ人だ」。あたりを憚らぬ差別発言に友人も諌める。面白くないビルがバーを出るとそこは見も知らぬ街角。ハーゲンクロイツの腕章をつけたナチの将校がジープで通りかかり、怪しい奴だと連行する。次のシーンでは戦火のベトナム。沼地にいたら大蛇が目の前を泳いで過ぎた。気がつけばナチの本部前。司令官に会わせろ、俺はアメリカ人だとわめくが、ユダヤ人護送車に押し込められゲットー行き。偏見と差別人間はどの次元にいっても幸運はやってこないってことね。蛇も見捨てて素通りよ▼第二話「真夜中の遊戯」(スティーヴン・スピルバーグ監督)。老人ホーム「太陽の家」の入居者コンロイ(ビル・クレイン)は毎月一度トランクに荷物を詰め、玄関で家族を楽しみに待つが、やってきた息子夫婦は「おじいちゃん、今日は都合が悪いの、またね」と言って去る。彼はすごすご自室に戻る。他の老人たちの話を小耳に挟み「役にも立たん繰り言だ」と一刀両断。「一緒に遊びましょう」とブルームが誘うと「腰が立たないのに何ができる」冷水を浴びせる。ブルームは「人は遊びを忘れた時から年をとる。皆で缶蹴りをしたら忘れていた喜びを取り戻せるかも」と真夜中の集合を提案するが、コンロイだけは「起こさないでくれ」とプイ。どこにでもこういう人いますけど。ところが真夜中に庭に集まった人たちは子供に帰っていた。木登りをする、缶蹴りをする、ブランコで遊ぶ。星が流れた。「ハレーすい星よ。次に見えるのは80歳の時だわ」。ブルームが尋ねる「あと2年ですよ。8歳でみたいですか。80歳でみたいですか」。彼女「80歳で」。若返ったとはいうものの「また辛い人生をやり直すのは考えものだ」「愛する人を失うのはもうたくさん」だから元の老齢がいい。ただ一人10代に若返ったままがいいエイジーはそのまま異次元に移ることになった。「私も連れて行ってくれ」とコンロイが頼むが「君はダメだ。君は変われない。君には君の運命がある。逆らってはいけない」。他の人たちは住み慣れた老人の体に戻ってホッ。渋ヅラのコンロイが庭で一人、缶蹴りを始めた。ブルームはにっこり。自分の年齢に逆らわず若い心を保とうとすれば人生がまた始まる。「年齢なんて関係ないさ」ブルームは歌いながら次の老人ホームにやってきた。彼は「世直し」ならぬ「生き方直し」人なのだ。笑顔になったコンロイには仲間もでき、息子夫婦はおじいちゃんとホームの人たちを呼んでパーティ。「新しい人生」が始まった。スピルバークの「未知との遭遇」延長線上にある「あったかファンタジー」です。

 

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