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特集「見えない」

2020年4月2日

特集「見えない」② 
トワイライトゾーン 超次元の体験(下)(1984年 オムニバス映画)

監督 ジョン・ランディス/スティーヴン・スピルバーグ/ジョー・ダンテ/ジョージ・ミラー

出演者 文中に含む

シネマ365日 No.3165

想像力の羽ばたく世界 

特集「見えない」

第三話「こどもの世界」(ジョー・ダンテ監督)。平凡な27歳の学校教師ヘレン(キャスリーン・クインラン)はドライブインで鼻つまみ者にされていた少年アンソニーを助けた。車をバックさせたはずみに自転車に乗っていた少年を倒す。家まで送ってほしいというので車に乗せた。随分遠い。やっと着いた家は奇妙な家族で、異様になれなれしい。「アンソニーは怪物だ」というメモがテーブルにあった。怖気付いたヘレンは辞去しようとするが姉エセルが「あなたがここへ来たのは彼の仕業なのよ。逃げられないわ。本当の姉は口を無くして喋れないの。両親はもっとひどい目にあって…」いきなりアンソニーが「君はおしまいだ。漫画の世界へ行け」見るとテレビ画面の漫画の中でエセルが助けを呼んでいる▼「僕は何でもできる。こんな家大嫌いだ。みんな消えろ」誰もいなくなる。「どこへ行ったの」「それぞれ望んでいたところへ」。ヘレン「あなたは人にない超能力を持っている。気をつけるのよ。さもないとその力に押しつぶされるわ。私と一緒に力の使い方をマスターして」。自分を怖がらず諭してくれたヘレンに「僕らは離れない?」「離れないわ」「いつまでも?」「いつまでも」「わかった」二人は車に乗って去る。不思議、道の両側の荒れ地に次々花が咲くのだ。アンソニーの能力が早速いい方向に働き始めた。誰にも相手にされなかった寂しさで、自分を怪物扱いする人たちを異次元に送り込んで仕返ししていたのね▼第4話。「2万フィートの戦慄」(ジョージ・ミラー監督)。暴風雨の中を飛ぶ飛行機でジョン(ジョン・リスゴー)はパニックを起こす。彼は有能なコンピューター技師だが飛行機恐怖症だった。主翼に奇妙な人型の何かがいて、エンジンを故障させようとしている、この機は間もなく墜落すると騒ぎ出す。眠ろうとすると醜いモンスターが窓に張り付いていたとわめく。全員駆け寄ったが何もおらず、ジョンは拳銃で窓を撃ち抜く暴挙にでた。気圧が低下し荒れ狂う機内。ジョンは破れた窓からモンスターに手を掴まれたが、着陸のサインが出ると(あばよ)と手を振って暗黒の空に吸い込まれていった。あの男のせいで死にかけたと機長は怒るが、機体の鋭い爪あとは雨風のものではない。整備員は「何があった」と叫ぶ▼すべて正体不明、目に見えない存在が主人公です。それは恐怖であったり、孤独であったり、羨望であったり…老年の恐れ、差別する人間の地獄めぐり、理解してもらえない寂しさ。5次元の、人間には目に見えない世界が本作のテーマです。「光と影のはざまに位置し、科学と名神の境。人間の持つ最も奥深い英知と恐怖の境に横たわる、想像力が羽ばたく世界。それがトワイライトゾーン」だと。言い換えれば想念の世界ですね。私たちの日常生活でも、何かに思いを巡らす、家族や誰彼のこと、明日の、あるいは昨日あった出来事など、思索や考え事の中で、つまり脳内世界で生きている時間は24時間のうちかなりの量になります。それを物語にするかどうかはまた別の仕事。それぞれの方の好みはあると思いますが、4話のうちいちばんおふざけだったのがジョー・ダンテの「こどもの世界」、平凡だったけどもっともヒューマンだったのがスピルバークの「夜中の遊戯」。いちばんの社会派は「偏見の恐怖」、「2万フィートの旋律」はジョン・リスゴーの引きつった顔芸が見物でした。

 

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