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特集「見えない」

2020年4月8日

特集「見えない」⑧ 
奇跡の輝き(1999年 ファンタジー映画)

監督 ヴィンセント・ウォード

出演 ロビン・ウィリアムズ/アナベラ・シオラ/マックス・フォン・シドー

シネマ365日 No.3171

死は終わりでなく始まり 

特集「見えない」

非常に霊的な作品ですので、入り込める人とそうでない人がいるでしょうが、死後の世界を信じる、信じないにせよ、誰でも一度や二度は考えたことがあるに違いない。本作は4分の3が死後の世界をビジュアル化したシーンという珍しい作品です。子供二人を事故で亡くした夫婦が、やっと立ち直りかけたとき、妻アニー(アナベラ・シオラ)は夫クリス(ロビン・ウィリアムズ)を亡くし精神を病み自殺する。天国にいた夫は、自殺者は天国に来られない、君の妻は地獄にいると聞いて、探しに行く。船の墓場とか、死人の群れとか、悲惨な光景が続き、やっと妻のいる場所に来た。暗い冷たい地底である。3分以上そこにいると二度と天国には戻れないと、案内人(マックス・フフォン・シドー)はいう。妻には夫がわからない。夫は無表情な妻に語りかける。でも効果はない。引き上げようという案内人に「君は戻って子供たちに愛していると伝えてくれ。僕は母親のそばに残るとね。ありがとう」▼夫は妻の記憶を呼び戻すためにこんな話をします。「二人で年をとって老いぼれた姿を笑いあいたかった。君が絵に描いた湖のそばで共に最期を迎えたかった。僕たちの天国だっただろう。やり残したことばかりだ。読書、昼寝、キス、ケンカ。君はやさしい。子供たちを産んでくれた。見るたびに触れたかった君。僕の命だった。力不足ですまない。特に今日は。君と居られるなら僕は地獄を選ぶ。もう直ぐ僕は君が誰かわからなくなる。でも一緒だ。離れないよ」。気がつくと夫は天国に戻り、妻もいました。愛は力なり。死んだ娘も息子もいる。「人は見たことのないものを不可能だという。ここならみな一緒に年をとれる。でも元の世界に戻るのもいい。最初から恋をやり直す。お互いを見つけ、生き直すのだ」妻「見つけられるかしら」「地獄でも君を見つけた。楽勝さ」そして二人は現世に戻り、クリスは湖のそばで絵を描くアニーにめぐり合います▼ヴィンセント・ウォード監督は、死は終わりではなく、始まりだと捉えています。「現世という限られた時間で全てが終わるとは思えない。大事なことは、愛は死を超えられると信じることなのだ」。霊感の強い人は霊の気配を悟るといいますが…「死霊館」のロレイン・ウォーレンは「今、あなたのお父さんが話しかけている」なんて言っていますものね。目に見えない存在ってあるのだと思う。解明されていないだけで、それこそクリスの言うように「人は見たことのないものを不可能」と呼んでいるだけなのかもしれない。一途に妻を思うヒューマンな主人公に、ロビン・ウィリアムズは適役。これが逆だったらどうだろう。夫を追いかけて地獄までいくかしら。今時の終活で言えば「お墓まで一緒に入りたくない」という妻は案外多いのよ。

 

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