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特集「B級映画に愛をこめて」

2020年5月3日

特集「B級映画に愛を込めて14」③ 
ライリー・ノース 復讐の女神(2019年 アクション映画)

監督 ピエール・モレル

出演 ジェニファー・ガーナー/ジョン・オーティス

シネマ365日 No.3196

舞い降りた守護天使 

特集「B級映画に愛を込めて14」

ジェニファー・ガーナーが「エレクトラ」から14年、アクション映画に帰ってきました。家族を殺された女性が復讐の鬼となって単身組織に立ち向かう。ストーリーから言えば「ソルト」に似ています。ラストで警察官のベルトラン(ジョン・オースティン)が、銃撃戦で被弾したヒロイン、ライリー・ノースの病室に来て、グッバイの握手をしながら、手錠の鍵を手のひらに握らせるラストなんかね。「ソルト」ではアンジェリーナ・ジョリーをヘリから海へ飛び込ませるのがキウェテル・イジョフォーでした。アクションの質も変わり、筋肉男性が暴れるというより、ごく普通の市民が窮地に陥りメタメタになりながら勝つ、という「巻き込まれ型ヒーロー」が目立ちます。「ダイ・ハード」もその典型でしたし、ニコラス・ケイジには「ザ・ロック」「コン・エアー」「ブレイクアウト」などの代表作があります。本作のピエール・モレル監督の「96時間」にしても、降って湧いた娘の誘拐事件に、父親が魔神のごときアクションを見せました▼本作も普通の家庭のやさしい母親が夫と娘を殺される。警察も司法も腐敗し犯人は釈放。黒幕は麻薬密売組織だった。逃亡したライリーは5年間身を潜め、格闘技と銃撃戦のエキスパートなって故郷に舞い戻った。ただし、彼女が留守(?)にしていた10年余の間に、女優アクション業界はハイレベル・高品質となり「ソルト」「ワンダーウーマン」「アトミック・ブロンド」「トゥームレイダー・ファーストミッション」などが大ヒットしました。アクション技術は高度になり、シャーリーズ・セロンなんかのシャープな美しい動きは何かの黒帯かと見まごう。高難度・高競争率の中に飛び込んだ我らがジェニファー・オーティスはどうか。「エレクトラ」の時32歳、本作で47歳。よく頑張った。彼女の顔はどちらかというと線が細く、目も鼻も品よく収まり、アンジーやガル・ガドットのような猛禽類ではありません。どうかした表情がジェシカ・チャスティン(「ゼロ・ダーク・サーティ」「女神の見えざる手」「ユダヤ人を救った動物園」「モリーズ・ゲーム」)に似ています▼彼女は犯罪都市ロスの裏町、吹き溜まりのスラム街に置いたバンをねぐらとする。太腿に口を開けた傷を、治療用ホッチキスでカチカチと縫合し、娘と夫を襲った三人組を観覧車に吊るす。これが手始め。娘の誕生日に同級生全員を自分の家に招待して、誰も来させないようにした意地悪ママ友は殴り倒す。判事は焼死させ、弁護士も殺す。スラム街に聞き込みに来たFBI女子捜査官は住民が「ライリーのおかげで住みやすくなった」つまりライリーはスラム街の守護天使なのである。なんせ、酒飲みの父が息子に暴力を振るっているとわかると叩きのめし二度と子供に同じことをしたらもっとひどい目に合わすと訓戒を垂れるのだ。麻薬組織の証拠がつかめないのも警察内部に内通者がいたからだ。ライリーはそいつと対決し倒すが、包囲された警官隊の銃弾を浴び重傷を負う。ライリー・ノースは犯罪者か英雄か。ベルトランはベッドのライリーにささやく「君は大勢の悪党を殺し、汚職警官の招待を暴き、麻薬取引を停止させた。こんな結果になって残念だ」別れの握手…実は鍵を握らせる。警察の責任者になったジョン・オースティンがなかなか渋いです。女優アクション激選区に舞い降りた守護天使ジェニファー。本作は批評家の低評価にもかかわらずヒットしました。続編、あるかもね。

 

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